金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

スターバックスは美味しくなる?

2008年01月08日 | うんちく・小ネタ

スターバックス本社の社長が、ジム・ドナルドから創業者ハワード・シュルツに替わるというニュースを見た。
1971年シアトルで創業した小さなコーヒー豆屋を世界最大のコーヒーチェーンに育て上げたのは、シュルツ氏だ。 シュルツ氏は会長職に退いていたが再びCEOになる。彼は1986年にエスプレッソを主体としたテイクアウトメニューの店頭販売を開始し、大成功をおさめた。日本には1996年に進出しシアトルスタイルのコーヒーショップを大都市中心に展開している。

スターバックスはかってはもっとも熱いグロース(成長)銘柄の一つだったが、昨年は株価が大幅に下落した。
株価は過去52週の最高値から48%下落して現在は18ドル台だ。米国内の売上が鈍化しているのだ。スターバックスの売上は同社の昨年第4四半期(7-9月)に、初めて1店舗あたり売上が下落した。
スターバックスは全米1万4千店のコーヒーカウンターでエスプレッソを販売しようとしているマクドナルドとの競争に直面している。 スターバックスを取り巻く環境は容易でない。

このような状況の中シュルツ氏が戻ってきた。彼が掲げた対策は次のようなものだ。「米国内の新規出店ペースを落とす」
「業績の悪い店を閉鎖する」「顧客満足度を高める」「経営を合理化する」「海外展開を加速する」

顧客満足度を高めるということでは「プロフェッショナルな眼で世界一品質の良い豆を選びローストする」とシュルツ氏は述べている。つまりスターバックスのコーヒーを一層美味しくして顧客満足度を高めようということだ。

私は「美味しいコーヒーを入れるためのローストとはどのようなものか?」ということを自宅に近い花小金井の「角笛」というコーヒー専門店の店主に聞いたことがある。ご主人は広げたコーヒー豆をピンセットで選り分けながら「破損して劣化した豆がコーヒーを不味くするのでこれを取り除くことです」と答えた。そして「一粒一粒選り分ける作業はスターバックスさんのような大規模にローストするところでは無理でしょう」と付け加えた。本当に美味しいコーヒーを淹れるということは手間のかかることなのだ。もっとも「角笛」のコーヒーについては私は軽いというか苦味が少ないと思っている。これはシアトルテイストに慣れているからかもしれないが。

日本のスターバックスの株価だが、昨年2月に61,300円を付け現在は53,500円と13%弱下がっている。シュルツ社長の海外展開強化方針で持ち直すだろうか?それともこの程度の株価の下落なら日本では営業方針を見直す程のインパクトはないのだろうか?

余談ながら最近私が自宅で淹れるコーヒーをために改良したことが一つある。それは口が細いコーヒー専用のヤカン(ポット?)を買い使っていることだ。これを使うと少量のお湯を丁寧にドリップの上に注ぐことができる。少量のお湯を含んだコーヒーがドリップの中で盛り上がり、とっても美味しいコーヒーを淹れることができるのだ。

美味しいコーヒーを求めてスタバに行くか?専門珈琲店を訪ねるか?はたまた自分で淹れるか?美味しいコーヒー、簡単に見えて中々深いテーマである。

コメント
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