11月10日夜は水上の「真沢(さなざわ)の森」に泊まる。一泊二食で8千円也。食事は山菜料理を含む野菜中心。摘み草料理と称するゆえんだ。「めぐすりの木」の葉の天麩羅など日頃食べない食材が多い。一方たんぱく質は岩魚程度。ややカロリー不足気味ではあるが、日頃カロリー過剰摂取気味の人には良いだろう。沸かし湯ながら温泉があり「美人の湯」と称している。ややぬるめながら良いお湯である。水上辺りで健康な一夜を過ごしたいのであればお勧めの宿屋である。
明けて11日小雨が降る中を、再び軽井沢方面に向かう。今日は玉村豊男さんがやっている長野県東御(とうみ)市のヴィラデストワイナリーでランチを食べるためだ。さて車は走らせるとすぐ名胡桃城跡という標識に出会った。沼田城の支城として戦国の歴史に関心のある人には聞き覚えのある名前だろう。幾つかの小説で私も名胡桃の名前は聞き又度々近所を通過しているが、立ち寄るのは今日が始めてである。
名胡桃城の跡には僅かな石垣と空堀が残っているのみだ。晩秋の粛々とした雨が降り、低く垂れ込めた雲の向こうに川場温泉方面の山々が見える。
本降りの中を藤岡JC経由で軽井沢に向かう。ヴィラデストhttp://www.villadest.com/には11時20分頃到着。今は11時30分と13時30分の2交代でランチを受け付けている。11時30分で申し込んでいた私達はすぐにランチに入った。一人3,500円で前菜、スープ、メイン、デザートに珈琲(またはハーブティー)つく。私はポークソテーを頼んだが、塩と胡椒の具合が絶妙で美味しかった。ここの料理は自家製の野菜を上手く使っているところが良い。これもまた一種の摘み草料理である。
ヴィラデストに向かう時、一瞬霧が晴れて雪をまとった浅間山が見えた。季節は確実に冬に近づいている。猿を見て、摘み草料理の夕食を食べ、軽井沢のはずれでフランス料理のランチを食べている内に秋は終ったのである。