今日(11月3日土曜日)久し振りにプライベートでゴルフに行った。行き先は小見川東急ゴルフクラブ、自宅からは遠いがメンバーがいるので5時起きで出かける。今日の仲間は昔証券関係の仕事をしていた連中だ。勢いランチ時は個人資産の運用の話になった。もっとも今も職業柄生株を買いにくい人もいるが、皆投信は買っている様だ。投信の中では外国株、特にアジア株が良いという当たり前の結論になった。今日の仲間はかって日本株のファンドマネージャーをやっていた連中が多いが、それでも日本株は見放し気味だった。
何故日本株のパフォーマンスが良くないのか?ということはブログで何度か書いて、読者の方からご賛同やご批判を頂いている。今日も同じ話題だが、少し視点を変えて考えてみたい。
エコノミスト誌の関係会社にEconomist Intelligence Unitというところがあり、そこが定期的に世界各国の「ビジネス環境のランク」を発表している。つい最近も2008年から12年にかけてビジネス環境が良い10カ国と悪い10カ国を発表していた。ビジネス環境の採点項目は多岐に渡るが、例えば政治環境では「社会的騒乱の程度」「政府と野党の関係」「憲法にそった政権交代が行われる程度」「政治システムの効率性、透明性」などといった項目がある。
1位はデンマークで10点満点中の8.8、同点でフィンランドが続き3位にシンガポールが8.7で入っている。6位に香港が同点で入っている。米国は9番目、米国は金融リスクやマクロ経済のスローダウンや保守主義の台頭が懸念されて順位を下げた。とは言え8.6点だから上位間の差は極めて少ない。
アジアの中ではシンガポールと香港が入っているだけだ。残念ながらこの記事には日本の順位は出ていなかった。しかし東アジアのビジネスセンターとしての環境がシンガポールや香港に劣後していることは確実だ。シンガポールの経済成長は目覚しく「発展途上国並のペースで経済成長を続ける先進国」という評判が高い。
ゴルフから帰ってテレビのニュースを点けると民主党が福田首相から提案のあった連立政権構想を断固謝絶したと盛んに報道していた。テロ対策に国際的な協力を持続できないようでは、日本の政治的不安定さは高まっていると外国人が判断することも当然だろう。年金問題で明らかなように社会保障システムや行政システムも効率的ではない。日本のように資源に乏しい国は「競争力のあるビジネス環境」を築かないと一層の地盤沈下を招くだけに由々しいことである。
このようなビジネス環境の問題が日本株の重しになっている点は見逃せない。
環境といえば今日は暑からず寒からず絶好のゴルフ日和で環境抜群だったが、スコアは95と冴えなかった。ゴルフに関しては環境よりも日頃の精進の方が大切なのだろう。