金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

エコノミスト誌、アジア投資を推奨

2007年08月24日 | 株式

今週のエコノミスト誌はアジア投資を推奨している。ポイントを紹介しよう。

  • 新興国の株式はリスクが高いという概念は時代遅れに見える。今やファンダメンタル的に見て、議論の余地はあるが、アジア株は多くの米国株よりリスクが少ない。外人が買うことが出来る中国株を含めて、ここ数年アジア株は上昇しているがドルベースで見て大部分のマーケットは90年代中頃よりまだ低い。
  • アジアの株価収益率は過去20年間の平均や米国より低い。2003年から始まった強気相場で新興アジア株はドルベースで210%上昇したが、これはラテンアメリカの440%よりも低い。IMFによると向こう5年間のアジアの成長見込みは8%で、ラテンアメリカの4%をはるかに上回る。
  • 大部分のアジア経済は過去に比べて資本流出により傷つきにくくなっている。これは経常収支が黒字で大きな外貨準備を有しいるからだ。またアジアは数少ない住宅バブルを経験していない地域である。

ここでエコノミスト誌はインドは例外だという。インドは住宅バブルを経験しているし、経常赤字だ。また大部分の指標からインド株は歴史的に見て、あるいは他のアジア株に比べて割高だという。

  • 誰もアジアが米国の景気後退から無傷でいられるとは考えてない。しかしアジア経済は米国への依存度合いを過去に比べると減らし、内需依存度合いが高まっている。もし輸出が急落しても政府は財布のひもを緩め、内需を喚起する財政余力を持っている。

そして最後に最近アジア株を投売りした投資家は1年経つと嘆いているかもしれない。もっとも彼等の内の多くは同じ考え方でサブプライムローンに飛び込んだのだが、とエコノミスト誌は結論付けている。

何ともアジア株に対する強い推薦である。数年前私はエコノミスト誌の有名な記事「日は又昇る」(日本は復活する)を読んで、日本株投資を増やした経験がある。もっともその時の儲けはどこかに行ってしまったが。

そこで今回はこの下げ相場を奇貨としてアジア株投信を買ってみた。私は手数料の高いアクティブ投信は一般には余り薦めないが、小額の資金でアジア株全体に分散投資を行うことは不可能なのでこのような場合は投信が有効だ。

それにしても欧米人というのはタフな連中である。転んでもただでは起きないどころか、転んだところで金でも拾おうとしている。サブプライム危機で混乱して濁流逆巻く世界の市場の中で金の卵を拾おうとしているのだから大変な連中である。

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劣悪な銀行サービス

2007年08月24日 | うんちく・小ネタ

以前財布を盗られたという話をブログに書いた。その時日本の銀行のサービスレベルは押しなべて低いと書いたが、後で少し差があることが分かったので訂正記事をエントリーした。今回キャッシュカードの再発行を某都銀と某信託に依頼したところ、某都銀からは1週間程でカードが届いたが、某信託からはいつまで経ってもカードが来ないので今日照会したら何と更に一週間かかるという。紛失届を出したのが8月10日頃だからカードの再発行に3週間もかかることになる。

電話に出た女性職員(正社員かアルバイトはしらないが)に「どうしてそんなに時間がかかるの?」と聞いても全く要領の得ない答しか返ってこない。しかしこれは担当者の責任ではなく、その某信託の社内ルールに問題がありそうなのでその女性と話をすることを止めた。

ところで某信託は「キャッシュカードの紛失・盗難などということは天変地異ほどにありえないこと」「なくしたり盗られたりすることは預金者が悪いから」とでも考えているのだろうか?さもないとカードの再発行に3週間もかかるプロセスをとる理由が考えられない。

お金を引き出す必要がない人か絶対にキャッシュカードをなくさない・盗られないという自信のある人でないと付き合い難い銀行である。

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