今日(12月10日日曜日)午前中、ワイフと新座の平林寺に紅葉を見に行く。平林寺に近づくとハイキング・グループの人が大勢来ている。私はいつものように500円払って平林寺の前のうどん屋の駐車場に車を止めた。駐車料金は500円である。500円が高いか安いかは別にして、平林寺の拝観料が300円なのに駐車料金の方が高いというのは本末転倒だといつもの愚痴をワイフにこぼす。
さて12月も半ば近いというのに紅葉はまだ見頃である。下の写真は入り口側から総門を撮ったものだ。
総門の裏から逆光で紅葉を撮る。デジタルカメラはダイナミック・レンジが狭いので、逆光の中では明暗の表現が難しい。右側が白飛びしてしまった。
鐘楼の奥に立派な灯篭があった。紅葉はやはり建造物と組み合わせる方が風情がある。
平林寺の裏には江戸時代の武家大身のお墓がある。中でも知恵伊豆と呼ばれた松平信綱のお墓は立派だ。また信綱のお墓の前の参道は立ち入り禁止になっているが神韻とした雰囲気があって中々良い。
大名のお墓で思い出したが最近読んだ山本博文氏の「江戸の金・女・出世」(角川ソフィア文庫)の中の「第二次大戦後芝増上寺の徳川秀忠廟跡の土地を入手した西武鉄道が霊殿の勅額門などを、堤康次郎氏が建立した狭山不動尊に移設した」という話である。
私は因縁話のようなものは余り信じないが、バブル崩壊以降の西武鉄道グループの凋落ぶりを見る時、驕慢に対する天の怒りのようなものがあったという見方もできるような気がした。
霊廟のように昔から多くの人が尊崇や哀悼の気持ちを捧げた場所は敬意をもって取り扱うべきであろう。
それにしても今日の平林寺は野火止用水沿いの道を散策してくる人や本格的なデジタル一眼レフを抱えた人で溢れていた。山門を出ようとした時、濡れた庭石の上の紅葉が詩情を誘った。
平林寺は近くて良いお寺である。