レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

第三弾「もとめと真カミサン伝説19」

2009-04-12 11:07:52 | 小説
第三弾「もとめと真カミサン伝説19」
 
「そして、ついに選挙の日が来ましたの続きです」
 たまおが自信ありげに話しだす。
 「ネネの事件が響いたのか、
ネネの母親の例の土下座事件が響いたのか、
もともと町長に人望や政治力がないのか、
わかりませんが、かなりの大差で前町長は落選しました。
 他方、ニタロウも例の老人には
何の変化もおこりませんでした。
 結果に納得いかなかった
ネネの母親は例の老人を捜し回り、数日後、見つけました。
 「その顔はわしに文句があるんじゃなあ」
 「もちろんですわ」
 ネネの母親は老人を睨みながら、
怖い顔で言いました。
 「わしは嘘はついとらん。
おぬしも無事だし、よかったじゃないか」
 「嘘をついたじゃないですか。
例の話しは作り話でしょう。
そのせいで、私の頭はこんなになり、
夫は選挙に落選しました」
 「誰がそうせえと頼んじゃのだ?
誰がわしとニタロウに交際を申し込めと言ったんじゃ?
そして、誰が娘のことで土下座しろと言ったんじゃ。
おぬしの猿知恵じゃろうが」
 「それは...」
 「おぬしには邪心が多すぎた。
カミサンはそれを見抜いた。
じゃが、おぬしの命までは奪わなかった。
娘が殺されているからのう。
わかったら、帰れ」
 「一つだけ教えてください。
もし、あの時、私があなた様の言うとおりにしていたら、
ニタロウは死んでいたのでしょうか」
 「さあ、タラレバの話しはわからん。
全部、カミサンが決めることじゃ、
不幸と言っても選挙に落ちたくらいじゃ、
それでよしとせえ」
 老人はそう言うと
どこかに行ってしまいました。
 ということです。どうですか?」
 とたまおが笑って言った。
(続く)




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