レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

カミサン伝説20「ハッピー編」528

2013-08-10 01:13:51 | 小説

カミサン伝説20「ハッピー編」528



 寿司屋とその妻秋子とチンタが、
何かを出すために店の奥に入ると、
 早速、
 龍之介が隣に座ったスペイン料理屋のシゲタキジロウに興味
を抱いたのか、話しかけた
 「あんたが、
 いえ、店長さんが造ったら、もっとうめえ、
いえ、うまいんでしょうねえ」
と、
 ハルカがいるのに最初にそんなことを言ったので、
 妻マジメが右肘で龍之介の脇をそっと叩いたが、
 「もちろんですよ。
 あたし、お兄さまに連れていっていただいた時、
いただきましたから」
と、
 意外に負けず嫌いな春美が横から口を出すと、
 キジロウはにこっと笑って、
 「わかっていただけましたか。
 さすが、ここの大将のお嬢さんですね」
と、
 やはり、
 詳しい事情まで知らないのか、
 自分が指導したハルカに遠慮することなく、
はっきりと言ってから、
 「一度、私の店にいらしてください。
 腐った海老と腐ったマグロまではいきませんが、
 それなりにおいしい料理をご用意いたしますので」
と言って、
 龍之介に名刺を渡すと、
 キジロウまでが龍之介の話を知っているのか
と思い、
 ハルカたちだけでなく、マジメまで爆笑すると、
 龍之介は自分が笑われているとは気づかず、つられて笑うと、
 「うーん...
 ...
 ブエナスブタですか?」
と店名がアルファベットだけしか書かれていなかったので、
読めないところを適当に言ったので、
また、周囲が爆笑すると、
 「残念ながら酢豚はメニューにないんですよ」
と、
 キジロウは木太郎教授とタイプがまったく違い、
にこっと微笑むと、
 「だよな。
 いえ、ですよね。
 酢豚は定食屋ですからね」
と平気な顔で言ったので、
 妻のマジメの顔が真っ赤になったのを周りが気づいたので、
 今度は誰もが笑いを堪えていると、
 直哉が話しをそらすように、
 「キジロウさんは、木太郎先生と全然感じが違いますねえ」
とだけ言うと、 
 キジロウは、
 「あー、この頭ですか、
 これ、自毛ですから」
と、
 わざとかそんなことを言ったのだった。


(続く)

 



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