レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

改作「ラストコンテスト」

2009-04-17 08:40:33 | 小説
改作「ラストコンテスト」

 夕食を終えると、
 「えー、最後の合宿の夜は楽しくやりましょう。
まずは、コンテストね。今回は新しい趣向でいくわよ。
男子の方、賞品はいい」と
 もとこがにやりと笑って言うと、
 「えーでは、審査委員長の私木太郎が発表します」と
 木太郎が偉そうに話しだすと、
 「いつから審査委員長になったんだよ」と
 おちたがチャチャを入れると、
 「一番金出すのはあいつだから、
そのくらい我慢しろ、特にオタクはな」と
 ホウセイがおちたの耳元で小声で言うと、
そうだったというようにおちたは頭を掻いた。
 「えー、おちたくんは無視しまして、続けます。
優勝者あるいは準優勝者が
同点の場合は審査委員長の私木太郎が決めさせていただきます」
 「前置きいいから、賞品言いなさいよ」と
 ヒトメが言うと、
 「いいんですか。私が審査委員長ですよ」と
 木太郎は鼻をほじりながら偉そうに言うと、
 「賞品次第よ」と
 ヒトメが言い返す。
 「うーん、おバカちゃんは無視しまして、
まず、準優勝の賞品から、
えー、なんと5万円の商品券です」と
 木太郎がさらに偉そうに言うと、
 「えー、凄い」と
 女子達は驚く。
 「木太郎くん、ごめんね。
さっきのなしにしてえ」と
 ヒトメが調子よく、頭を下げる。
 「はいはい、前向きに検討しておきますよ。
では、優勝者の賞品は、そうです。ご想像どおりです、
えー、10万円の商品券です。
天下のオンシラーズ高校男子は太っ腹ですよ」と
 木太郎が周りを見回すと、女子たちが拍手する。
 「木太郎さん、ごめんなさい。もう忘れてね」と
 ヒトメがまたしつこく言うと、
 「あんた、調子良すぎるのよ。
何が木太郎さんよ、いつもはハナクソ王子って呼んでるクセに」と
 アユメが大声でチクる。
 「何よ、アユメだって、
そう言ったら笑ったじゃない、あっ」と
 そう言った後、
 ヒトメがうつむくとみんな笑う。
 「ハナクソ王子?ハンカチ王子の間違いですね。
まあ、王子だけ覚えておきましょう」と
 木太郎はそう言いながら、
鼻をほじると不気味な笑いを浮かべた。
(続く) 


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