レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

新「ミケーレの蒼き仮面」第四章68

2015-06-25 06:31:29 | 小説

新「ミケーレの蒼き仮面」第四章68

 

 「ウトー、笑ってる場合じゃないぞ。
 それから、
 カマキリ鳥たち、
 ちょっとこの少年の相手をしていてくれ。
 イモは後で王様に献上すると言っておいて、
後は適当にな。
 で、それから、
 ペーだけをここに呼んできてくれ」
 アニーは、
 カマキリ鳥たちが合体して変身した老婆にそう命令した。
 「かしこまりました。
 では」


 その少年が連れていかれ、
 代わりにペーがやってくると、
 アニーはペーに先程の少年の話を軽くした後、
 声をひそめ、
 「いいか。
 俺たちがもしここに来なかったら、
 この後、
 今の国王バカなんとかが、
 そこのボロ家のどこかに隠れている村長の息子のアホなんとかに
クーデターを起こされて殺されて、
 アホなんとかの時代になるはずだ。
 実際、歴史はそうだからな。
 だけど、
 あの2世を見る限り、
 アホなんとかを国王にするわけにはいかない。
 そこまではいいな」 
 「わかってるよ。アニー」
 「はい」
 アニーの言葉にウトーはしつこいと言った表情で、
 ペーは普段どおりに返事すると、
 「問題は、
 バカなんとかという国王をどうするかだ。
 俺は最初はここの村にアホなんとかという初代国王がいると思ったので、
 そのアホなんとかだけどうにかすればいいと思ったんだが、
 もしかすると、
バカなんとかという国王が人類滅亡の鍵になるかもしれないからな」
 「アニー、
 バカなんとかだから、バカなんじゃないの?
 それよりさ。
 どっちも追放して、さっきの勇敢な子を国王にした方がいいんじゃないかな」
 アニーの意見に対し、
 ウトーがようやくその気になり、自分の意見を言うと、
 「いいか、ウトー、ペー。
 アホなんとかがこの後国王になるということは、
 あの少年よりアホなんとかの方が強いのかもしれないし、
 あの少年が村長ではなく、
バカなんとか国王にイモを献上したい
というくらいだから、
 バカなんとかは意外にいい奴で、
あの少年はバカなんとか国王に味方してやられてしまうのかもしれない。
 だからな」
 アニーがそこまで話すと、
 「アニー、それなら簡単じゃない」
と、
 ウトーはアニーを制してそんなことを言いだしたのだった。

(続く)



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