レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

「そして3人しかいなくなった?」774

2015-06-25 06:06:26 | 小説

「そして3人しかいなくなった?」774


 「また、ごめんなさい。
 エミも
パパとママとは別れたきり会ってないから気持ちわかる。
 でも、
 ここのおにいちゃんやおねえちゃんは
凄く優しいからそんな悲しみもすぐ忘れるわよ。
 エミ、楽しそうでしょ」
 エミがその動物が泣き出した事情を察して
笑顔でそう話すと、
 「うん!
 おねえちゃんもそうなんだ。
 でも、おにいちゃんがそんなにいるからいいじゃない。
 僕にはおにいちゃんもおねえちゃんもいないんだ。
 でも、がんばる」
と、
 長い前の方の手のようなもので目を拭うと
その愛らしい顔をあげてからそう言った。
 すると、
 エミが、
 「あのねえ。
 一緒にいるの。
 本当のおにいちゃんじゃないのよ。
 エミもひとりきりになったんだけど、
色々なとこ行ってる間に一緒になっただけ。
 だから、同じよ」
と、
 エミが説明したが、
 その動物には理解できないようだったので、
 横から信長が、
 「俺たち、みんなそうなんだ。
 本当の兄妹じゃないんだよ。
 で、
 君のことなんて呼んだらいいの?」
とだけ言うと、
 「そうなんですか。
 じゃあ、僕もおにいちゃん、おねえちゃんと呼んでいいんですね。
 あー、
 その前に僕のことは、
 桃太郎と呼んでください」
と、
 信長の横にいる秀吉が
思わずにやっとしてしまうことを言い出すと、
 「じゃあ、桃ちゃんでいいわね」
と、
 エミが笑顔でそれだけ言うと、
 ケンシロウが虎之介に何かこっそり囁いたのだった。

(続く)






最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。