レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

本編リメイク「木太郎カムバック」

2009-04-20 16:42:34 | 小説
本編リメイク「木太郎カムバック」
 
 「永久、カムバック!」
 木太郎は声が枯れるまで、叫び続けていたが、
その時、ふと下を見ると
足下に懐中電灯が転がっていることに気づいた。
 そして、その懐中電灯をみたとたん
さっきまでのショック状態が落ち着いたような気がした。
 「ここであきらめてどうする?」
 木太郎は気を取り直した
 これが電池切れか壊れたか、
暗闇の中で閉じこめられたまま、
窒息したのだろうか。
しかし、
それでは、アスカは?木太郎は声には出さず、
そう考えて懐中電灯のスイッチを試しに押してみた。
 すると、予想に反し懐中電灯は普通に点灯した。
 「何するのよ、木太郎、二人にしておいて」
 泣き続けていたヒラメが久々に口を聞いた。
 「ごめん」
 木太郎はそう言って、慌てて懐中電灯を消したが、
その時、はじめて、事の不自然さに気が付いた。
 本当は、この周りで探してみたいことがたくさんあったが、
あの憎らしいヒラメでも、今の姿を見ていては、
ずうずうしさに定評のある木太郎でさえ、
それはできなかった。
 「確認してみるか」
 木太郎はそう呟いて、
ヒラメのそばを離れると、ヒトミたちに
 「そこの扉は閉めないように注意してください」と
言い残すと、
 ヒトミたちの間を抜け
屋敷の中に向かって走り出した。
(続く)


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