レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

カミサン伝説20真?ハッピー編「夏男の検査結果前」

2012-07-26 00:32:35 | 小説

カミサン伝説20真?ハッピー編「夏男の検査結果前」
 

 「凄くおいしかったです。
 これが残りものなんて。
 どうもごちそうさまでした」
 冬子が満足げな顔をして、
 礼をすると、
 「うちでしか食えないからよ。
 将来、いや、やめとこう。
 とにかく、気が向いたら、
 いつでもケンタに作らせるから。
 な! ケンタ」
 「もちろん、
 こんなのでよければ、いつでも」
 寿司屋とケンタは顔を見合わせた後、そう言ったが、
 寿司屋の妻の秋子が、
 「でも、魚ばかりも飽きるわよ」
と言って、
 舌をだした。
 「そんな。贅沢な。
 でも、
 また、お邪魔させてもらいます」
 冬子は秋子の言葉を本気にして、
 そう言うと、
 腕時計を見た。
 「冬子さん、
 おにいさんの検査の結果が気になって、
寝られなかったんでしょう。
 でも、
 結果がわかるのは午後ですよ。
 期待しないで待ってた方がいいですよ」
 ケンタも、
 実は、
 いつもと違って、
 昨日はほとんど寝られなかったので、
 冬子の気持ちを察してそう言った。
 「そうですよねえ。
 ダメだったら、
 がっかりしますもんね。
 河岸に連れていってもらって、
 おいしいものいただいたら、
 少しは落ちつきました。
 結果が出るまで、
 まだ、
 時間があるので、
 ここで今日は失礼させていただきます」
 
 
 冬子が帰ると、
 「ちょいとだけ仕込んだら、
 一寝入りするか」

 寿司屋が言うと、
 ケンタも頷いた。
 「いつもどおりでいいんだよ。
 吉報が来たら、
 すぐ起こすからね」
 秋子は、
 まるで夏男の検査の結果、
 型が合うような言い方をしたのだった。
(続く)

 



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