レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

「そして3人しかいなくなった?」473」

2014-04-09 07:33:42 | 小説

「そして3人しかいなくなった?」473



 「タケル! ひどいわよ!
 どうせ、あたしは男か、化け物みたいなんでしょ!
 でも、
 タケルだって、
 あたしたちの世界ではキモいガキ大将だったくせに!」
と、
 もともとリカやタケたちにルックスのことで
 コンプレックスを持っていたマルナがタケルの冗談を真に受けて、
タケルに向かって凄い形相で大声で言い返したので、
 「マルナ!
 ムキになるなよ!
 タケルの冗談だよ!
 なっ、
 タケル」
と、
 みつるが二人の間に入ったが、
 「なんだと!
 このブス女!
 俺がキモいガキ大将だと!」
と、
 タケルがマルナの言葉を真に受けて怒鳴り返したとき、
 外で手をジョリーと共にビルの上階を向いて手を振っていたエミが、
 「ダメよ!
 タケルおにいちゃんもマルナおねえちゃんも、
 ポンが今二人の声で中にいる人が怯えだしたって言ってもん。
 もう、やめてよ」
と、
 振り返ることなく大声で言ってから、
 「ねえ!
 今のはただの喧嘩なの!
 本当に怖い人いないからこっちにおいでよ!
 ねえ!」
と、
 エミが笑顔を崩さずビルの上階に向かって大声を出したのだった。
 「タケル!
 マルナ!
 エミちゃんでもわかることを!
 二人とも黙ってろ」
と、
 二人だけに聞こえるような声でみつるが珍しく怖い顔をして二人に言うと、
 「ごめんなさい、タケルが」
 「ごめん...マルナが」
 「いいから黙って、エミちゃんとジョリーさんに任せるんだ。
 いいな!」
 「うん」
 「わかった」
 タケルもマルナもみつるに怒られてようやく冷静になったが、
 外にそびえ立つビルの中から誰かが出てくる気配はなかったのだった。

(続く)



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