レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

新作ディープ(?改)「捜索開始」

2015-05-20 01:08:40 | 小説

新作ディープ(?改)「捜索開始」


 木太郎の話を聞いた永久が、
 「そうだとすると、
 犯人は複数じゃなく、ひとりかもしれないな。
 それに、
 もし、証拠となるSDカードを見つければ、
 絞られた犯人を自白させられるな。
 でも、
 そうなると、
 また、
 もとこの部屋に行って探すのか?」
と、
 少し嫌そうな表情で言うと、
 「その前に、
 木太郎、 
 何で、もう1枚のSDカードをオオシマに渡してないと思うんだ?」と、
 ホウセイが聞くと、
 木太郎がまた鼻をほじりながら、
 「簡単な話だよ。
 ホウセイが俺と一緒にもとこから、
画像を消したSDカードを貰うと約束したときには、
 もう、オオシマはいなくなっていたからだよ。
 あのとき、
 俺たちはSDカード自体を確認してるから、
ほぼ間違いない。
 で、もとこがその後オオシマと例の無線機以外で接触する
とは考えられないからな」
と言うと、
 「木太郎!
 今日は結構冴えてるじゃないか。
 それにたしかコンテストが全部終わった頃には、
もうオオシマは消えていたよな」
 「今日は余計だよ。
 永久」
 木太郎と永久がそういう話しをしていると、
 「でも、そのSDカードの画像は消されているんじゃないのか?」
と、
 ホウセイが口を挟むと、
 「いや、それはないな。
 犯人に渡した方は消しているかもしれないけどな。
 復元ソフトがもとこのパソコンにインストールされていないから、
画像を消してしまったら、この合宿が終わるまで見ることはできないからな。
 さあ、ダメもとで、もとこの部屋をもう一度探そう。
 そして、
 SDカードを見つけて犯人を追いつめよう」
 木太郎はそう言うと、既に、もとこの部屋に行くために、
扉の方へ歩き初めていた。


 木太郎を先頭に、
 永久、
 ホウセイがもとこの部屋に入ると、
 木太郎が、
 いきなり、
 「じゃんけんで決めよう。
 負けた奴がもとこの死体を調べてSDカードを捜し出す」
と言いだした。
 すると、
 ホウセイが、
 「木太郎はあのときいなかったから、知らないと思うけど、
もとこはSDカードを身ににつけてないよ。
 もし、
 その可能性があるなら、
 警察が来た後、死体を調べれば、
すぐ発見されるから、犯人が放置するわけないからな」
と、
 ホウセイは前にくそたと永久と話したと同じ内容のことを言った。
 すると、
 「永久、それで納得したのか?
 いいか。
 二つの問題がここではあるんだぞ。
 もとこがコピー用のSDカードを身に付けていたかという問題と、
 犯人が警察に見つかる前にSDカードを回収できたかという問題だ。
 俺は後者の可能性は低いと考えている。
 何故なら、
 犯人候補の、
 チウメちゃん、
 ヒトメちゃん、
 レイカちゃん以外は、
 ひとつまたはふたつのグループのどちらかと行動を共にしていて、
 単独行動することはできなかったからだよ。
 それから、
 チウメちゃん以外は、
 おそらく、
 下手にうろつくと、
 俺たちと遭遇するから、 
 くそたの部屋から、
 隠れていた場所以外には行っていないと思う。
 チウメちゃんの場合は少しうろついていたみたいだから、可能性はない
とは言えないけどな」
と、
 木太郎がそこまで話すと、
 「じゃあ、
 もとこの死体からSDカードを回収できた可能性があるのは、
 チウメちゃんだけということになるはずだよな」
と、
 今度はホウセイが言うと、
 「まあ、可能性としてはな。
 ただ、
 それはもとこの身体または部屋からSDカードが見つからなければの話しだけど、
 俺は、もとこの性格を考えると、
脅迫のネタになるような重要なものは、もとこが身に付けていた
と思うけどな」
と言って、
 ちらっともとこの死体を見た。
(続く)




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