レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

カミサン伝説22「人首酒編」5

2010-12-10 00:59:56 | 小説
カミサン伝説22「人首酒編」5

ジュウロウの方は
チビっと舐めるように飲んだ後、
「なんかぞっとするような旨味があるなあ」
と言い、
コワコワクエーは、
グイと一気に飲み干すと、
「うーん、
これはヒヤッとする味だけど、
まろやかで飲んだことのない酒だな」
とそれぞれ感想を言いました。
「お二人の先生はさすがだ。
ぞっとに、
ヒヤッとか、
そう言ってくれたのは、
お二人だけですよ。
私の酒作りの方向に間違いはなかったですよ。
ありがとうございます。
今日は、
すべて私の奢りですから、
他にも好きなだけ飲んでください」
マスターは嬉しそうに、
似たようだが、
微妙に違う酒を少しづつ二人にふるまったのでした。
「これは深い。
なんというか、
人生をまっとうしたような味だ」
「そうです。 これは終い酒」
「これはなんか悲しい酒だなあ」
「そうなんです。
こっちは悲恋酒」
結局、
その日は3人だけで盛り上がったのでした。
「今日は本当に楽しく酒が飲めた。
で、いくらだい」
コワコワクエーはマスターに値段を訊いたのでした。
「だから、お代はいらないって」
マスターはかたくなに拒否したのでした。
「プロは金もらわなきゃな」

コワコワクエーが言うと、
「でも、
そちらの先生はタダであんなに怖い小説を公開したんですから」

マスターは、
実は、
ジュウロウが
偽名でネットに一度だけ投稿した作品
を読んだことがあることを告白したのでした。
「偽名なのに、
よくわかってくれたなあ。
ありがとうよ!
マスター。
コワコワクエー先生よー。
ここは一緒にごちそうになろう。
うん。
そうか!
そうだ!
わからん奴だけから金を取る。
そういうプロがいてもいいじゃないかあ」
と、
ジュウロウは、
そのとき何かを決断したように、
あたかも、
自分に言いきかせるような感じで、
真っ赤な顔で、
そう大声を張り上げたのでした。
(続く)



新作ディープ(?改)「木太郎の提案」

2010-12-10 00:41:45 | 小説

新作ディープ(?改)「木太郎の提案」

グーさん以外の所に最初の方は保管済みです。
  「キモ男三人衆セカンド、変態黒女教師と永久屋敷の呪い?」

「じゃあ、
  ホウセイも俺と同じで
アスカちゃんがナイフをすり替えたと思っているんだな」
木太郎が少し嬉しそうな顔をして言う。
「動機から考えると
そう思えてきたんだけど、決め手には欠くからな。
だから、そんな嬉しそうな顔するなよ」
ホウセイがはっきりと言うと、
「いや、そういう意味で嬉しいわけじゃないだよ。
アスカちゃんがナイフのすり替え犯なら、
多分、
正当防衛を狙って、
アスカちゃん自身が、
自分でもとこだけを殺そう
と思っていたわけだから、
おちたを陥れようとしたわけではないから、
俺からすると、
全然恐さが違うんだよな」
「そうかよ? 
俺は、
やっぱりアスカちゃんは恐いと思うけどな。
ずっと、
俺たちに嘘をついていたんだし、
それに、
さっきの調子だと、
チウメちゃんに罪を被せようとも考えていたかもしれないしな」

ホウセイが言うと、
「それは
チウメちゃんの行動が怪しかったことからの成り行きだろ。
最初からそう計画していたわけじゃないんだから、
しょうがないんじゃないか?
それに、
あの芝居が、
仮にそのときはうまく行ったとしても、
多分、
すぐ、
芝居だ
ということが誰かにバレて、
結局、
俺たちか、
もとめ先生がもとこを殺すはめになっていた
と思うんだよ。
だから、
あの結果は、
俺たちまで殺そうとしていたもとこの自業自得
ということでいいんじゃないのか。
まあ、
噂どおりに、
この屋敷が呪われているせいかもしれないけどな。
で、
これは俺の提案なんだけど、 
自殺したもとめ先生には気の毒だけど、
もとめ先生が、
もとこを殺して自殺したことにして、
もうこの件、終わらせないか?」

木太郎がそんなことを突然言いだした。
「おい、本気かよ。
みんなにはどう説明するんだよ」
ホウセイが呆れたように木太郎の顔を見た。
そこで、
木太郎が、
真顔で、
「それはだな。
ナイフをすり替えたのは、
アスカちゃんじゃなく、
もとめ先生だった
って結論にすればいいんだよ。
だから、
もとめ先生は、
結果的に
おちたに殺人をやらせてしまったことを悔いて自殺したんだ
って、
みんなに説明すればいいんだよ」
と言った。
すると、
「木太郎!
それだ!
ひとつだけ足りないところがあるが、
今の木太郎の考え、
それだ!
もしかしたら、
それこそ真実かもしれないぞ」

ホウセイは、
木太郎のことを指差しながら、
大声を出したのだった。
(続く)


ダミー「見せてください」22ほ!風味 

2010-12-10 00:22:29 | 小説

ダミー「見せてください」22ほ!風味


  「1秒でもダメです。
もう失礼します」
「そんなあ。
ここまで私が努力したのに...」
また、泣いてるよ。
まいったなあ。
周りがじろじろ見ているぞ。
「泣かないでくださいよ。
こんなとこで」
「あなたが意地悪するからです」
意地悪って。
「意地悪じゃなくて、
普通、こんなところで背中は出せませんから」
「でも、あの人は」
あー...
あれはああいう背中が見える服じゃないか。
変だ! この女は!
頭がおかしいのかもしれない。
もう、逃げるしかない。
「すいません。時間がないので」
「待ってください。
逃げるんですか!」
そんな大声だすなよ。
みんな見てるじゃないか!
「こんなとこで、
大声ださないでくださいよ」
「じゃあ、
見せてくれるんですね」 
もーう、違うって...
まいったなあ...
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偽カミサン伝説?「悪女よけの像編」12

2010-12-10 00:07:30 | 小説
偽カミサン伝説?「悪女よけの像編」12

タクオは、
半信半疑で、
何かの悪質商法で、
この後、
どこかに連れていかれるのだけは注意しよう
と思いながら、
その女と、
適当に30分くらい話しをしていたが、
「今日は、
突然声をかけたのに、
こうしてお話しできて楽しかったです。
どうもありがとうございました。
せっかくの出会いですから、
無理にとはお願いしませんが、
メアドと携帯電話の番号だけでも
交換していただけませんか?」
と言ってきたのだった。
タクオは、
そのくらいならばいいだろう
と思うと共に、
これは、
本当にあの像の効果かもしれない
と思い始めていたので、
女の希望のとおり、
メアドと携帯電話を交換し合ったのだった。
そして、
その女の方が、
全部喫茶店代は出すと言ったが、
自分が飲んだ分のコーヒー代だけを支払って、
その女と別れたのだった。


そして、
その夜、
  早速、その女からお礼のメールが届いたのだった。
(続く)