HIROの のはらうた

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16/10/25 「教誨師」堀川惠子

2016-10-25 | 本・映画・能楽・美術館など
tさんのブログを読んで、図書館へ。
小説のコーナーにはなく、 宗教のコーナーに置いてありました。

半世紀もの長い間、死刑教誨師として生きてきた渡邉普相さんの死刑を執行された人への深い思いに、胸が詰まりました。
死刑執行のリアルな場面には、許すことが出来ない悪人とは分かっていても、涙がこぼれました。


考えぬことの気軽さが心の平穏に繋がるかどうかは、また別の問題だ。苦しみや悲しみを追い払い、口に出さないでも、胸の中ではどんどん増殖し、澱み、充満していく。それは、人間が生きていることの証でもある。たとえ堂々巡りでも、何度でも考え、そして残された時間にすべきことを語り合うことの意味はきっとある。…

カレンダーは今日しかない日めくりがいい、そう思った。

人間として深い業を背負っていても、自分次第で人生は変えられる。「因」を越える力があれば「果」は変わりうる。だからこそ、大切なのは「ただ今」をしっかり生きることであり「平生業成」なのだ。

教義を教え込むことより、自分自身に向けて考えるための「空間」を作ることが大切だ…

2 コメント

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まさか… (yt)
2016-10-26 12:10:37
まさか、読んでくれるとは思わなかった。
良い作品だけど、内容が重くて一般ウケしない、と思ったので。
堀川惠子作品はレベルが高い。
特に、「原爆供養塔」が良かった。
これからも、ぼちぼち未読作品を読んでいくつもり。
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Re:まさか… (satohiro0313)
2016-10-26 20:19:25
子どもの頃、近所の家に時々遊びに来るおじさんが、広島留置所の私刑執行の刑務官だった…
ということもあって、興味を持ちました。

「原爆供養塔」も読んでみますね(^^)
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