民主党の小沢一郎元代表(69)の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる収支報告書虚偽記入事件で、政治資金規正法違反罪に問われた元秘書3人の判決公判が26日午後、東京地裁で開かれた。登石郁朗裁判長は、衆院議員の石川知裕被告(38)に禁錮2年、執行猶予3年、大久保隆規被告(50)に禁錮3年、執行猶予5年、池田光智被告(34)に禁錮1年、執行猶予3年のともに有罪判決を言い渡した。陸山会の組織的犯罪が認定された。今回の有罪判決は、小沢氏自身の裁判に影響するだけでなく、小沢氏の政治力や求心力を著しく低下させることになりそうだ。
「おーっ」
裁判長が主文を読み上げると、傍聴席はざわめき、報道陣数人が本社への連絡などに走り出した。永田町の世代交代が大きく進む号砲にも聞こえた。
政権交代直前の政界を激震させた事件。3被告が、陸山会の土地購入費に充てられたとされる借入金4億円を2004年分収支報告書に、返済金4億円を07年分収支報告書に記入しなかった-などとされた。
検察側は、小沢氏の地元・胆沢ダム(岩手県奥州市)の下請け工事受注に絡み、小沢氏側が受け取った中堅ゼネコン「水谷建設」からの裏献金発覚を恐れ、虚偽記入をしたと指摘。「偽装工作」として土地購入と同時に小沢氏名義で受けた銀行融資のみを記載したと主張し、7月の論告で、石川被告に禁錮2年、大久保被告に禁錮3年6月、池田被告に禁錮1年をそれぞれ求刑した。
一方、石川被告は「報告書の『小澤一郎 4億円』は元代表からの借入金で、適切に記載した」と反論。大久保被告は報告書作成には一切関与していないとし、池田被告も虚偽記入の認識を争った。裏献金を5000万円ずつ受け取ったとされた石川、大久保両被告は受領自体を否定。いずれも無罪を主張した。
公判では、違法性の認識や「水谷建設」からの裏献金の有無、捜査段階で虚偽記載を大筋で認めた石川被告らの供述調書の信用性が争点となった。このうち、検察官調書の多くについては、「取り調べで心理的圧迫と利益誘導があった」として証拠採用されなかった。
一審とはいえ、元秘書に有罪判決が出たことで、共謀したとして強制起訴された小沢氏は道義的責任も含め、極めて厳しい立場に追い込まれた。26日から始まった衆院予算委員会でも、「政治とカネ」問題が再燃するのは必至だ。
政治評論家の浅川博忠氏は、過去に自民党の加藤紘一元幹事長(72)が秘書が脱税事件で有罪判決を受けた際、議員辞職に追い込まれた例を挙げ、「与野党から責め立てられ、党内での発言力、グループをまとめる力は瞬時に弱くなる。早期の党員資格停止解除はなくなり、復興増税に反対する議員も勢いを失うだろう。野田首相は党内融和を掲げているので、静観する可能性が高い。結果、小沢氏は自身の公判が終わるまで、蟄居(ちっきょ)することになる」と話した。
反小沢勢力の中には「これを機に離党勧告をすべきだ」(中堅議員)との強硬論もある。
小沢氏自身の裁判は10月6日に初公判。来年1月の通常国会前に被告人質問、4月下旬に判決が言い渡される見通し。小沢氏の長い冬は続く。
少し寒い日々が続いてますね!!
そろそろ・・・半袖は卒業?
少し寒い日には、キンメと黒米のトロミ味が良いよ!!