昨日は娘の誕生日だった。
「LINEってさ、18歳未満はID検索ができないの。でも、5月3日になったとたん、できるようになったから、ああ18歳になったんだなって実感した!」
ピントがずれている感じだが、それはさておき、誕生会の準備にとりかかる。今年も、私の両親に妹一家、姉夫婦が来てくれることになっている。美味しいものを作って迎えなければ。宅配寿司をとり、野菜たっぷりのみそ汁を合わせる。スモークサーモン、ローストビーフ、チーズは買ってこよう。焼き物は、一口サイズのエビグラタンだ。カニクリームコロッケの応用で、ホワイトソースはすぐできる。
揚げ物は、スコッチエッグにした。といっても鶏卵ではなく、水煮のうずら玉子を使い、外側をハンバーグのタネで包んだものに、小麦粉、溶き卵、パン粉の順で衣をつければよい。メニューが決まったところで、スーパーまで買い出しに行った。
「プチトマト298円 先着50名様」
仰天するほど大きなパックが、安い値段で売られていた。左が通常のパック、右が特売のパックである。

小6の姪は、プチトマトが大好きだ。迷わず購入した。食材にソフトドリンク、ビールなどを加えたら、買い物袋が3個になったが、プチトマトに目がくらんだせいでもある。自宅まで、えっちらおっちらと運んだ。
帰宅後、まずは、スコッチエッグの仕込みをする。うずら玉子は24個あったので、衣をつけたものも24個完成し、バットの中にきっちり収まった。なんだか気分がいい。

みそ汁を作り、フルーツを切って、最後はグラタンにとりかかる。
「ピンポーン」
佳境に入ったところで、両親がやってきた。思ったより道が空いていて、早く着いたのだという。お茶も出さずに、料理を続けた。寿司も届き、あとは客が揃うだけになったら、スコッチエッグを揚げる。
「ピンポーン」
全員揃ったところで、料理もでき上がった。

「ミキちゃん、お誕生日おめでとう!」
乾杯をして宴会がスタートした。
来週は両親が金婚式を迎えるため、親族全員で一泊旅行の予定があり、その打ち合わせも兼ねている。近況報告のあとは、乗車券・特急券の受け渡しと、食事のチョイスをしなければならない。
「宿のホームページ見た?」
「見た見た。お風呂がたくさんあるからビックリしたよ」
「卓球あるかな?」
「えー、なくていいよ。お風呂のあと、また汗かくじゃん」
「入る前にやればいいでしょ」
「ははは」
「夕飯の時間は6時でいい?」
「うちは着くのが5時半だから7時がいいな~」
「コースはどれにする?」
などとワイワイやっていたら、娘が私を呼んだ。
「お母さん、このスコッチエッグ、生なんじゃない?」
「ええっ!?」
まさかと思ったが、肉の部分が赤い。どうやら、裏返すのを忘れたようである。完全に火の通っていない料理を食卓に載せるとは、料理人失格だ。かなりショックだった。
「レンジ、レンジ」
姉と妹が口を揃えて言う。20秒チンすると、あっという間に加熱できた。安全性には、もっと気をつかわなければいけないと反省した。
料理がなくなったところで、カットフルーツを並べる。30代の義弟は、なぜかグレープフルーツに固執していた。
「血圧が高いんですよ。グレープフルーツがいいって聞いたから、もらいます」
「あらまあ、太ってないのにね」
「下が100もあって」
「げっ。たまねぎ氷が効くってよ」
妻である妹を見ると、他人事のように冷たく答えた。
「うち、ミキサーないから無理~」
姉の夫も参戦する。
「秋田のなまはげは、『泣く子はいねえが』に続いて『働かない嫁ごはいねえが』って聞くんだよ」
「あっはっはっは」
フルーツのあとはケーキである。今回は、妹と義弟が、シーキューブのチーズケーキを買ってきてくれた。

「ゼリーもあるからね」
「わあい」
お開きとなり、みんなが帰ったあと、片づけものをする。台所に、母が持ってきた大皿が4枚置いてあった。料理に気を取られ、放置したまますっかり忘れていた。
中を開けると、パーティー料理にちょうどよさそうな皿が出てきた。

これはいい。そういえば、母はこんなことを言っていた気がする。
「近所のおばあちゃんがね、うちはもう大勢で集まることがないから、よかったら使ってくださいだって」
黄色の花柄を見ていたら、ひっそりと暮らすお年寄りの姿が浮かんできて、胸が苦しくなった。親族が集まるときは、大皿は多ければ多いほど助かる。かつては、その家でも、大皿の出番があったのだろう。
賑やかな、大家族のバトンを受け継いだような気持ちになった。
大事に使わせてもらいます!

↑
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
「LINEってさ、18歳未満はID検索ができないの。でも、5月3日になったとたん、できるようになったから、ああ18歳になったんだなって実感した!」
ピントがずれている感じだが、それはさておき、誕生会の準備にとりかかる。今年も、私の両親に妹一家、姉夫婦が来てくれることになっている。美味しいものを作って迎えなければ。宅配寿司をとり、野菜たっぷりのみそ汁を合わせる。スモークサーモン、ローストビーフ、チーズは買ってこよう。焼き物は、一口サイズのエビグラタンだ。カニクリームコロッケの応用で、ホワイトソースはすぐできる。
揚げ物は、スコッチエッグにした。といっても鶏卵ではなく、水煮のうずら玉子を使い、外側をハンバーグのタネで包んだものに、小麦粉、溶き卵、パン粉の順で衣をつければよい。メニューが決まったところで、スーパーまで買い出しに行った。
「プチトマト298円 先着50名様」
仰天するほど大きなパックが、安い値段で売られていた。左が通常のパック、右が特売のパックである。

小6の姪は、プチトマトが大好きだ。迷わず購入した。食材にソフトドリンク、ビールなどを加えたら、買い物袋が3個になったが、プチトマトに目がくらんだせいでもある。自宅まで、えっちらおっちらと運んだ。
帰宅後、まずは、スコッチエッグの仕込みをする。うずら玉子は24個あったので、衣をつけたものも24個完成し、バットの中にきっちり収まった。なんだか気分がいい。

みそ汁を作り、フルーツを切って、最後はグラタンにとりかかる。
「ピンポーン」
佳境に入ったところで、両親がやってきた。思ったより道が空いていて、早く着いたのだという。お茶も出さずに、料理を続けた。寿司も届き、あとは客が揃うだけになったら、スコッチエッグを揚げる。
「ピンポーン」
全員揃ったところで、料理もでき上がった。

「ミキちゃん、お誕生日おめでとう!」
乾杯をして宴会がスタートした。
来週は両親が金婚式を迎えるため、親族全員で一泊旅行の予定があり、その打ち合わせも兼ねている。近況報告のあとは、乗車券・特急券の受け渡しと、食事のチョイスをしなければならない。
「宿のホームページ見た?」
「見た見た。お風呂がたくさんあるからビックリしたよ」
「卓球あるかな?」
「えー、なくていいよ。お風呂のあと、また汗かくじゃん」
「入る前にやればいいでしょ」
「ははは」
「夕飯の時間は6時でいい?」
「うちは着くのが5時半だから7時がいいな~」
「コースはどれにする?」
などとワイワイやっていたら、娘が私を呼んだ。
「お母さん、このスコッチエッグ、生なんじゃない?」
「ええっ!?」
まさかと思ったが、肉の部分が赤い。どうやら、裏返すのを忘れたようである。完全に火の通っていない料理を食卓に載せるとは、料理人失格だ。かなりショックだった。
「レンジ、レンジ」
姉と妹が口を揃えて言う。20秒チンすると、あっという間に加熱できた。安全性には、もっと気をつかわなければいけないと反省した。
料理がなくなったところで、カットフルーツを並べる。30代の義弟は、なぜかグレープフルーツに固執していた。
「血圧が高いんですよ。グレープフルーツがいいって聞いたから、もらいます」
「あらまあ、太ってないのにね」
「下が100もあって」
「げっ。たまねぎ氷が効くってよ」
妻である妹を見ると、他人事のように冷たく答えた。
「うち、ミキサーないから無理~」
姉の夫も参戦する。
「秋田のなまはげは、『泣く子はいねえが』に続いて『働かない嫁ごはいねえが』って聞くんだよ」
「あっはっはっは」
フルーツのあとはケーキである。今回は、妹と義弟が、シーキューブのチーズケーキを買ってきてくれた。

「ゼリーもあるからね」
「わあい」
お開きとなり、みんなが帰ったあと、片づけものをする。台所に、母が持ってきた大皿が4枚置いてあった。料理に気を取られ、放置したまますっかり忘れていた。
中を開けると、パーティー料理にちょうどよさそうな皿が出てきた。

これはいい。そういえば、母はこんなことを言っていた気がする。
「近所のおばあちゃんがね、うちはもう大勢で集まることがないから、よかったら使ってくださいだって」
黄色の花柄を見ていたら、ひっそりと暮らすお年寄りの姿が浮かんできて、胸が苦しくなった。親族が集まるときは、大皿は多ければ多いほど助かる。かつては、その家でも、大皿の出番があったのだろう。
賑やかな、大家族のバトンを受け継いだような気持ちになった。
大事に使わせてもらいます!

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「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
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