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ワニと読むミステリ(青雷の光る秋)

青雷の光る秋 (創元推理文庫)
アン・クリ-ヴス
東京創元社
1,260円(価格は変わる場合があります)

Blue Lightning
Ann Cleeves
Pan Macmillan


読むと、殺人には準備が必要。
 
(アン・クリ-ヴス著)
 
ジミー・ペレス(シェトランド署の警部)は婚約者のフランを連れてフェア島に帰ることになります。両親にフランを紹介するためですが、なかなかこの帰郷は難しいことになりそうです。フェア島は小さな島でみんな知り合いで、よそから来た人は不審の目で見られるからです。さらに秋の嵐が吹き荒れて島は孤立してしまいまい、人々のイライラはつのります。そしてフィールドセンターで高名な監視員の女性が殺されているのが発見されます。髪にたくさんの羽毛を飾られて。ジミー・ペレスは本島からの支援がえられず、科学捜査も頼めず、ただフランの助けを頼りに捜査を進めていきます。ペレスはこの殺人は激情にかられたものでなく冷酷な計算されたものであるがわかります。嵐が過ぎ去るまではフェア島から出ることはできないので殺人者は島にいるはずでペレスは捜査を急ぎますが、さらなる殺人が起きてしまいます。

 シェトランド四重奏の最終章です。これまではシェトランド島、ウォルセイ島での事件でしたが、今回はペレスの故郷であるフェア島での事件です。小さな島で誰もが知り合いという狭いコミュニティでの生活が、婚約者として島を訪れたペレスの婚約者フランの目からよくわかります。生まれたときからみんなが知っているというのはどういう感じなんでしょうね。
 フェア島には熱狂的なバードウォッチャーが滞在して、珍しいトリを見つけようとしているのですが、彼らの手柄争いやら最初の目撃者としての名誉を得るためにはなんでもするという捨て鉢な行動が語られていて、びっくりすることもあります。
 しかしなんといっても驚くのは事件解決の瞬間です。それはいくらなんでもないだろうと目を見張ってしまいます。ペレスの嘆きがつらい。

  ■既刊
 四重奏の残り3作品です。

  白夜に惑う夏  ← 白夜の殺人
大鴉の啼く冬  ← 黒髪のキャサリンが殺されます
野兎を悼む春  ← 刑事サンディ・ウィルソンは祖母の死体を発見します

主人公: ジミー・ペレス(シェトランド署の警部)
場所: イギリス、フェア島
グルメ: なし
動物:  なし
ユーモア: 小
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