三笑会

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「阿波遍路恋唄」原作者の想い

2024-07-28 11:21:51 | 日記

「阿波遍路恋唄」原作者の想い

 8月3日に“いいだ人形劇フェスタ2024”で中村園太夫座が上演する演目「阿波遍路恋唄」について、広報案内の意味も兼ね床本を1~4に分けてアップしてあるのでご覧いただければ幸いである。

 私が中村園太夫座の座員になってかれこれ25年位が経過したが、その間上演してきた演目は、時代物、世話物を問わず舞台は阿波藩(徳島県)以外であり、人形浄瑠璃発祥の地である阿波藩(淡路島)としては寂しい限りである。有名な傾城阿波の鳴門にしても、登場するのは阿波藩の住人であっても舞台は大阪である。

 そういうことで、阿波藩(徳島県)が舞台となり登場する人物も阿波の住人であるような演目があってもいいと思うようになり、あれこれと思案橋ブルースを続けてきた。第1作目となる「越後母恋情話」は、拉致被害者救出活動を続ける私が、横田めぐみさんの拉致事件をヒントとして拉致問題啓発活動のためにと創作したもので、平成23年1月に横田滋・早紀江夫妻をお招きして阿南市で初演をした。舞台は、阿南市新野町にある22番札所平等寺の門前町とした。

 しかし、阿波に長く伝わる伝統文化でもある“お接待の文化”と四国遍路について、中村園太夫座のある阿南市新野町を舞台とし、登場人物も地元住民でと創作したのが「阿波遍路恋唄」で、初演は令和4年3月のことである。この浄瑠璃芝居を観れば、お遍路をした人もしたことない人も、“お接待の文化”と四国遍路のことが良く分かるようにというのが創作意図で、誰が聞いても分かるようにと現在、阿南市新野町で日常的に使われている方言をベースとして物語は進行する。創作浄瑠璃の強みを生かし、弘法大師様にも登場していただく設定とした。阿波人形浄瑠璃芝居として完成できたのは、ひとえに鶴澤友輔師匠の手腕であると感謝を込めて強調しておきたい。

 阿波人形浄瑠璃と長野県飯田市とは歴史的に関わりのある間柄だ。この度、いいだ人形劇フェスタ2024実行委員会の深いご理解を得て黒田人形浄瑠璃伝承館で「阿波遍路恋唄」を上演できることに感謝と感激が絶えない。

 


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