三笑会

三笑会は、平成30年6月1日~陶芸活動と陶芸教室、喫茶室、自家野菜販売、古美術・古物商経営を総合的に活動していきます。

演題:「日朝ストックホルム合意と拉致問題」 その⑫

2021-05-11 21:24:49 | 日記
演題:「日朝ストックホルム合意と拉致問題」 その⑫

7.解決への道を探る
・平成25年1月の拉致問題対策本部決定には、方針として、「①拉致問題の解決なくして北朝鮮との国交正常化はあり得ないとの方針を堅持し、拉致被害者の認定の有無に関わらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のために全力を尽くす、②拉致に関する真相究明、③拉致実行犯の引渡し」を掲げている。
① と③は人には寿命がある以上、時間の壁が立ちはだかるが、②真相究明は、
何十年後までも継続して行うことができる。拉致問題を、被害者やその家族が亡くなったから「水に流そう」とするのではなく、代を継いで真相究明を北朝鮮に求めていく。「諦めない」ことが、国民一人一人ができる最良の手段だと思う。

・最後に、北朝鮮による国家犯罪である拉致問題の解決を解決するためには、我々日本国民が等しく保有している基本的人権を武器として十二分に行使し、国際社会と連携を図り、北朝鮮による人道に対する罪を解決していく過程で日本人の人権問題を取り上げていくことが最も有効と考えるものである。

・その実例として、私と当時の仲間は、平成23年を中心に在京の約50か国の大使館を回り、拉致問題解決への協力要請を行った。応対に出た大使や書記官は、一応に「本国に報告する」ことを約束してくれた。これらの中には北朝鮮と国交がある国の多いことから、北朝鮮に我々のメッセージが届いたかもしれない。(H23.7.1 ギリシャ、コンゴ民主共和国、トルコの各大使館を訪問)

・NKHNWとしても、在京大使館への訪問を計画しているが、昨年からの新型コロナウイルス感染予防の見地から延期している。コロナ禍が収束すれば、行動に移したい。間接的にでも、当NWの見解が北朝鮮担当者に届くことを目指している。

・平成14年の日朝平壌宣言以降、拉致被害者とその家族の心情に寄り添う形で救出活動を展開してきたが、結果として何の前進もできなかったという現実を冷静に受け止める時期が来ている。これまでの啓発活動は、国民を拉致問題解決の入口に連れてくることはできても、解決のための階段を上ることができず、時間だけが経過したといっても過言ではない。

・これまでの拉致被害者の心情に寄り添う人権教育・啓発からステップし、冷徹な国際政治の中で拉致問題を解決する具体的・現実的な方策を議論し、提案していくことが私たちNKHNWの使命と考えている。拉致・核・ミサイルの包括的解決は、将来にわたる日本国民全体の安全と人権に関わる大問題であることを忘れてはならない。

・その一歩として、官民を問わず急な国交正常化に固執しなくても日台関係を例として、まずは日朝間の人的交流及び経済的交流を拡大することを提案したい。北朝鮮の最終目的は日朝平壌宣言に基づき日本から経済的支援を得ることにあるが、その前段として、やがて製造されるであろう日本製の新型コロナウイルス用ワクチンを、人道支援という見地から北朝鮮に医療支援することを検討してはどうだろうか。

・これを実現するには、日朝間の政府関係者、医療関係者などの多くのスタッフの往来や滞在が必要となってくる。ストックホルム合意に基づく連絡事務所と明示しなくとも、「医療相談所」という名目で関係者が平壌に常駐して日朝間における様々な情報交換の窓口とし、相互の信頼関係を上積みしていくことはできると思う。

・NKHNWとして、救う会徳島として、このプランの可能性について検討していくことを表明して今日のお話を終わりたいと思う。

(おわり)


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