3行日記

猫とか漫画とか車とか色々…

昭和

2010-07-02 08:21:51 | Weblog
『ゲゲゲの女房』を見てると、私は昭和を知らないと思った。
昭和を懐かしむ風潮がここ数年よく報じられたが、そのエッセンスに覚えがない。
地域が無くなったと言われても、ウン十年前からそんなもの無かった。
ドラマを見て、こういう空気ってあったのかなぁと想像する。
新興住宅街というのは、過去や歴史や文化を振り捨てた人が暮らす街なのかもしれない。

ただ、ドラマを見ていて改めて知ったことがある。
この頃、社会を作ってた人は戦争体験者だったのだ。
漫画を描いてる水木しげる、出版社のガロの編集長、貸本屋の亭主
みんな戦争で深い痛手を負っている。
そう考えると私たちが子供の頃、大衆文化に漂っていたどこか暗い空気は戦争の亡霊だったようだ。
今の人たちには想像も出来ないかもしれないけど、親から、漫画から、テレビ番組から、歌謡曲の歌詞から、
戦争の匂いがプンプン漂っていたのだ。
遊ぶことや楽しむことが後ろめたいような無言の圧力を加えながら。
80年代くらいから、霧が晴れるようにそういうのが消えていった。
漫画で言えば編集者、テレビや歌謡界で言えばプロデューサー、発信をコントロールする大元の人間の嗅覚で、大衆文化は変わっていく。

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