さかしま日記

勝手気侭な独り言。最近は特に。。。

本 つづき

2010年06月14日 | 読書
最近読んだ本。
まだまだ。


叶紙器「伽羅の橋」
島田荘司推薦のミステリー。
本格ミステリーではないのですが、謎は出てきます。
終戦前日に夫と子殺しの疑惑を掛けられたまま、50年の時を過ごした認知症老人。
ケアハウスの介護担当(極度の人見知り)が気になって謎を解き始める。
地道にじりじり謎を追うため、前半はダラダラと進みます。
後半、ある日の出来事をきっかけに一気に謎が解けてくる。
なぜこの日に謎が解けるのか。
それに気付くと時代設定にもうなずけます。
あまりにも長いため、途中眠気が襲ってくるのですが、
読み終えた読後感は結構ありました。

恩田陸「六月の夜と昼のあわいに」
「私の家では何も起こらない」
恩田作品の中では小作品に入るかも。
器用にちょいちょいすいすい書いた気がするなあ。
恩田サン、劇作品に移って行っているな。
最近の作品はどれも舞台的な目線で書いているような。

関裕二「物部氏の正体」
森川禮次郎「古代大和を歩く」
最近は古代にハマっています。

高田郁「八朔の雪ーみをつくし料理帖」
江戸時代の爽やかな女料理人のお話。
幼い頃襲った洪水で親に死に別れ、料亭女将に助け出され、奉公人となるも
今度は奉公先の料亭が火事で焼け、恩義ある主人も死に、、と、
数々の不幸に見舞われながらも、料理人として一生懸命に生きる主人公。
バスタオルが必要な程涙が出る“おしん”ちっくにならないのは、
江戸ッ子の軽くて明るい気持の持ち様と、その脇役の出す面白い会話のおかげ。
火事になっても絶望せずに、すぐ家を立てて新しい生活を始める。
今よりずっと身軽で一生懸命に食べて生き抜くことだけを考えていたから。
けなげな主人公とそれを助ける周囲の暖かさにほろりと涙が出てきます。
努力している姿にも、周りが助ける姿にうるるん来るのよねー。
読む人読む人、絶対涙を引き出される作品だと思います。
日本人、こういうのにもろ弱いもん。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
«  | トップ | 暮れ泥む銀座 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。