ここは福島駅、新幹線のホームです。俺の人生と同じに(?)いつも各駅停車でのんびり
旅する俺が、どうして長い距離でもないのに新幹線のクソ高い切符を買って乗るかというと、
石巻のはずれにあるサン・ファン館に直行するからなのです。明日は休肝日ならぬ休館日
だからw 各駅停車だと、JRの陰謀でものすごく接続が悪く、行けなくなっちまう。
右腕、上腕部に痛みがある。どうしてだ?
あとでわかったが、腕の裏側に立て一本の長い切り傷。さては上段に構えたスキのない
俺に、机龍之介の鋭いひと太刀がかすめたのか?
そお~だ、昨夜べろべろに酔っぱらってホテルの椅子に座ったら、なぜか倒れ落ちて
壁にしたたか頭を打ちつけたのだった。ゴオン!というすごい音がしたのを思い出した。
夜中に騒音を出してすみませんでした。死んでたら、ホテルで頭を殴られて?と、きっと
不審死で大変な騒ぎだったろう。
石巻駅に到着。ホテルに寄っている時間がないので、荷物はコインロッカーにぶち込んで
ローカルバスに乗る。
石巻郊外にやってきました。ここからは徒歩。いちおう数少ない観光地なのだが、サン・
ファン館には日曜しかバスが行かないのだ。それにしても、地方都市の郊外はどこも
似たような全国チェーン店が並んでいて、どこだかわからないねェ。「すき家」にドライブ
スルーがあるのかあ。まさかワンオペじゃないよね?
街道から離れて、住宅地や山道をひとり歩いてゆく。いつもながら、歩くやつを全く
想定してない道をゆく。
ありがたいことに、併設のレストランがやってました。サン・ファン館には平日やって
くる客はほとんどいない雰囲気です。
そういえば、「サン・ファン館」ってナーニ?という方も多いかもしれません。
御覧の船は、400年前に伊達政宗が貿易交渉のため、スペインに遣欧使節団を送り出した船、
「サン・ファン・バウチスタ号」のレプリカです。これを展示しているのがサン・ファン館
というわけなのです。
大震災の大津波が来たときには、さすが船、乗り越えたのです。しかし、その後にやってきた
台風でマストは折れるわの大損害。老朽化もひどく、内部の見学どころか、ご覧の横から
眺めるスペースまで立ち入り禁止になってしまいました。あれが近くで見られないんじゃ、と
入場料は半額になっていますー。ま、せっかく来たのだから、展示品も見ていきましょう。
福島駅に初めて降りました。看板が立派だなあ。
というわけで、夜になって出動! ホント酒だけだな。。。
何の情報もなく、繁華街を歩く。こういうところなら居酒屋があるでしょ。
しかしだな、この日は日曜日。あちこち閉まってる!そうだー、地方都市って、日曜には
あんまり居酒屋がやってないんだねー。飲んで彷徨うことはよくあるけれど、飲む所が
なかなか見つからないで彷徨うのは寒い~~~。スナックはやたらにあるんだが。。。
ようやく入ろうと思えるような風情の店を発見。「十八番」という店。
「宮泉」という酒は、俺の好きな会津の「写楽」の県内限定品なんだって。さっき行った
飯坂温泉の温泉玉子が出てきたのも嬉しい。こりゃあ「当たり」の店だと思う。ちなみに
あとで調べてみたら、このエリアの人気店だそうです。日曜日にやっててよかったよ!
会津とくれば馬刺しだなー。ニンニク味噌が懐かしい。
鯵のなめろうです。これは微妙な味付けによって、料理人の感性がわかる料理です。
酒は南会津の「花泉」に。宮城、岩手に行く前に福島の酒を堪能だ。
おっおっ!浪江町の「磐城壽」、しかもレアものの純米吟醸だ。いーねー!
「にごり」です。「濁ったのは、放射能浴びたからですか?」なんて冗談が浮かんだけれど
言えるわけがない。しかし浪江町で酒は造れないよね?!あとで調べてみたら、造り手は
山形に避難しているそうで、当時試験用に持ち出していた酵母が残っていたから、それで
山形で酒を造っているそうです。頑張れ!すごいぞ!応援するぞ、どんどん飲むぞ!
*後日、新聞に「磐城壽」の話が出ていました。まもなく米、水なども「オール浪江」で
作るそうです。取り寄せないとなあ。旨い酒だよ(^益^)b
人気店だし、日曜だから他に開いている店は少ないし、もう満員。カウンターの隣には
日曜なのにネクタイを締めたリーマンがふたり。序盤はキナ臭い人事の話、すなわち悪口や
噂話の嫌な話題でげんなり。内容はわからなくったって、声色でわかるし嫌でも聞こえてくる。
しかし酔っ払ってきてから、だんだん面白い話になってきた。
うちの嫁の父親が、どうも浮気しているらしいんですよ。(もう老人の世代だよね?!)
・・・(中略)・・・
それならギリギリセーフじゃない? (いや一線越えてないってことディスカ^^;)
地酒が豊富に揃っているもんだから、次々に試して途中から何杯飲んだかわからなくなって
しまいました。料理も旨かったしなあー!
ホテルに帰ってベッドに横になったら、頭がグルグル・・・。夜中に喉が渇いて何度も水を
飲む。これから10日間、三陸で飲み続ける予定なのだが、初日の立ち寄り一泊で既に飲み
過ぎたとはこれいかに。さあガンガン行きますよー!
鯖湖湯のすぐ近くに、旧堀切邸があります。せっかくなので見物に。
敷地内はとても広い。豪農・豪商の邸宅です。
井戸の向こうには足湯があって、観光客が入っていました。俺は温泉に入ったばかり
ですからね^^;
でっかい蔵がいくつも。梅山太郎左衛門菅原治善という長い名前の人が、1578年に若狭の
国から、ここ飯坂にやってきて、名前を「若狭」にしました。村を流れる川がたびたび
氾濫したので、堀を切って川の流れを変えたそうです。埋め立てた場所を田園や宅地にした
ことから、ここの地名が「堀切」になったそうです。葛飾の堀切菖蒲園も、そういう感じの
由来なのかなー。
蔵の中。この階段が収納になってるの、スキ♪
堀切家は大庄屋となって、飢饉のときなどは農民を救済したり、地元の名士だったそうです。
主屋の中に入ったら、ひな壇が飾られてあり、さらに何人もいる係員のおばちゃんから
「座って!お茶を飲んでって!」とウムを言わさぬ接待。
というわけで、ご馳走になりました(^益^)w
離れの蔵、憧れるなあ~。財はなしてないですが、まず本を壁にびっしり並べて(今は
部屋にあふれかえっていて何がどこにあるのか状態)、大きなスピーカーでシンフォニーを
聴くのだ(古いマンション住まいだから、いまはPCで音量を絞って聞くしかなく、大きな
音が出る交響曲などは聞く気にならない)。
さて飯坂温泉郷をぶらつきながら、福島駅に戻ります。さすが古い温泉地、こんな立派な
お屋敷があります。
さっきのお屋敷のすぐそばに古い酒屋。「榮川」の看板だ。蔵のあるお屋敷に住んで、
すぐ近くに酒屋なんて素晴らしいなあー!
半日ぶらつくには、とてもいい感じの町でした^^
被災地の三陸を再訪することにしました。前回は2015年の9月。そのときは宮古から釜石、
大船渡、陸前高田、気仙沼、石巻、女川と南下し、仮設商店街を周りました。あれから3年、
どうなっているかなあ。
今回は石巻から釜石まで北上する逆コース。さてその前に、福島駅に降りることにしました。
なぜって、降りたことがないからです。まずはホテルに直行せず、福島からローカル線に
乗り換えて、30分ほどの飯坂温泉に行ってみることにしました。立ち寄り湯からのスタート!
乗り換えで飯坂線に向かいましたが、ホームがどこだ?なぬ?はじっこのホームの、そのまた
はじっこの事務室の向こう側の路地を行けってか???
あらためて切符を買って、ありました短いホームと電車が。
ローカル線にありがちな、微妙な飾りつけ。車両の境目には温泉の暖簾がかかっております。
終点の飯坂温泉です。駅舎も温泉らしいデザイン。
ああ、ここにも芭蕉が来たのですな。この人の銅像、私はあちこちで見ています。
あちこち歩いた人だからなあ。俺がこういう超有名人になったら、いったいどれだけの
銅像が立つんだ?世界中の酒場にか(^益^; 飯坂線のホームみたいに、酒場のトイレの
奥を曲がったところの狭い通路の先だったりしてなあ^^;
まずは昼飯を食べねば。いい感じの店が駅近くにありました。
これがとてもかわいい店。右の小上がりの4人と、2人テーブルがふたつだけ。
かわいい少年と妹の2人を連れたお父さんが入ってきました。少年は父親に敬語を使って
おりました。最近珍しいよねえ。妹の女の子は、おそらくベタベタにかわいがられているの
でしょう。お父さんに遠慮なく「ビール飲み過ぎだよー」なんて言っています。俺も飲んで
いたので、ちょっとはぢかしひ^^; 昼から2本目に突入していたお父さんは苦笑いを
しておりました。
さて有名な公衆浴場、鯖湖湯は駅から徒歩10分ほど。左は旅館で、右奥が温泉です。
巨大な酒樽みたいにも見えるのですが、温泉が入っているのでしょうねェ。
内部は天井が高くていい感じの造りでした。ただ湯舟はちと狭く、男4人も入るとやだな。
入るとき、おっさんと同時になってしまいました。(心のなかでちっ)しかしお風呂が熱い!
なんと47度だそうです。インチキ宗教で熱湯に入らされる修業がありましたが、俺は嫌だ。
しかし、あまりの熱さに入っていた3人はあっという間に出て行った。「熱い場合は水で
うめて下さい」と貼り紙があり、誰もいないのを幸いに少しぬるくしてゆっくり入りました。
他に客がいるとやりにくいもんねえ。
ベトナム土産にワインをもらいました。「ベトナムにワインはねえだろ?」
と聞くと、「あるんだよ。飲んだんだよ」というわけで、「一番高いやつ」を
買ってきてくれたのです。
産地はかなり南。蒸し暑~い湿地帯の印象がありますけれど、できるんだなあ。
「まずっ!」って思ったら悪いなあ、と思いきや、意外とまあまあ(^益^)b
ちょっと酸味が強いのが特徴です。
ベトナムは、かわいいコが多いんだよ。しかも質朴な感じでみんな性格が
いいんだよ!と絶賛でした。東南アジアは行ったことないんだけど、それなら
いいなぁ。。。 そんな女性たちがいても俺がもてるかどうかは別なんだが
こんな薩摩の芋焼酎を見つけたので、飲んでみました。
仕込み時期になると、 毎朝5時過ぎに新鮮な生芋が畑から届きます。
さつま芋は根菜作物であるため、収穫時には表面に泥がいっぱいついて
います。仕込み前の処理としてきれいに洗い、皮をむいた上に、焼酎の
苦みの原因となるヘタや痛んだ箇所を徹底して取り除きます。 人手を掛け、
丁寧に処理されたぴかぴかの芋のことを白金酒造では「磨き芋」といいます。
これは製造会社HPからの引用です。な~んか期待しちゃうでしょ^^
さて飲んでみると・・・悪くはないが、「金峰」の紅芋のほうが上だな^^;
上の芋焼酎を買った店には、こんな干し芋もありました。干し芋が何種類か
並んでいましたけれど、これだけはお値段が倍!高けりゃうまいでしょ?
名前もストレートに「美人!」 う~ん、たしかに鹿児島には美人が多い。
さつまいも食って芋焼酎飲んでいるからか?
お味のほうは・・・ねっとり甘くて、さすがに美人・・・でした。(*´д`*)