さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

西大島から一之江へ

2018年11月12日 | 関東甲信越



木場からだいぶ歩いてきて、ここはどこでしょう?最寄りの駅は、どこも10分以上かかる
という、東京にはめずらしい交通の不便な場所。だからこそ、バブルの時代を経ても
こんな古い酒屋が残ったのでしょう。



さてお目当ての酒場は、こちらの山城屋。風情がありますよねェ。まだ明るいうちに、
もう飲み始めるとしよう。中に入ると、もう年配の常連さんが奥で飲んでいました。



メニューはなかなか豊富。もちろん安い。地元民の常連さんと店員さんがおしゃべりを
楽しんでいます。なんか酒場というより、近所の寄り合いという雰囲気。こちらよそ者は、
なんだか他人の家に入って行って勝手に飲んでいるような気分。それほど親しくもない
クラスの友達の家にいったような感じかな。でも気持ちよく迎えてくれる雰囲気なので、
常連になって親しくならないとなあ。ビールとホッピーで昼間からほろ酔い気分。



さて2軒目を目指してまた外に。なんかそそる食堂がある。いまは腹が減っているわけ
でもないので、次回だなー。



んん?こんなところに鉄道の線路?総武線の南に、南北にはしる路線はないはずだが??
帰って調べてみたらわかりました。亀有から南へ進む貨物線でした。しかもここ、なんと
一日に一回しか電車が通らない!どうやら昼過ぎ頃にそいつが通るらしい。今度は是非
時間を見計らって、滅多にみられない列車の通過を見てみたいなあ。



都営新宿線に乗って、一之江までやってきました。ここらも未開拓なエリア。ご覧の
通り、すごくレトロな酒場。「大衆酒場カネス」です。酒場と中華蕎麦屋が合体した
「カオス」ではありません。



印象的な暖簾をくぐると、そこは昭和にタイムスリップした場所。他に客はひとりふたり。
レトロな雰囲気で有名になると、急に観光客で混んでしまうことがありますが、ここは
不便なところにあるのが幸いしてか、寂れた昔のままの空気がそのまま残っているよう。

親切だからかヒマだからか、おばちゃん(店の雰囲気からして「女将さん」と呼ぶ感じ
ではない)が店の歴史や、昔のここらの様子などを話してくれました。壁にはこの店の
すぐ前をトロリーバスが走っていた写真が貼ってありましたよ。ビールの次には酒で、
腰を据えて飲むことにする。



〆にはラーメンを食べなければね。ちなみに「ラーメン」も「ワンタン」も、「ワンタン
メン」も全部同じ500円です。それでは、とワンタンメンを注文しました。これがまた
昔ながらの鶏ガラ出汁のしょうゆ味。近年こういう伝統の味がすっかりなくなりました
よねえ。口にした瞬間、「あっ!」と子供の頃に戻ってしまう体験ができました。
ここはまさに魔法の店です。