懐古園も見たし、腹も減ってきた。
懐古園の裏手に回る。どうやら寅さん会館も郷土博物館も閉館のようだが、暇なので
一応行ってみることにした。土産屋さんもだいぶ昔に閉まったらしい。寂れている
のお、小諸は~。
ちょっと歩くと、あるある。寅さんの写真が。
き、金の像! なぜ小諸に?と思って調べてみたら、渥美清さんの親しい友人が
小諸に住んでおり、その関係でここでロケをやりたいと話が決まったそうです。
その友人の方がここを開いたそうですが、その方もお亡くなりになり、閉鎖と
なったそうです。
すぐお隣の郷土博物館もやっぱり閉まっていた。
というわけで駅に戻ってきました。いまは寂れちゃいるが、元は信越本線の要所
だっただけに、線路はこのようにたくさんあります。ここからは千曲川沿いに
小海線があり、中央線の小淵沢に出られるんですよね。そういえば沿線の清里
なんてところもバブルの頃はリゾート地として栄えていましたけれど、いまは
だいぶ寂れているようです。
「一膳めし揚羽屋」です。ここは島崎藤村の御用達だったようで、「千曲川のスケッチ」
にも出てきました。とても古いはずですが、外装をきれいにしてますね。なんと看板は
藤村が書いたそうです。
なかも新しく改装されていました。古~いイメージを想像していたのになあ。
「一膳めし膳」を注文しました。膳がリダンダント?
食後は駅前の昭和な喫茶店に行ってコーヒー。予想通りおばーさんがひとりでやって
いました。カウンターからコーヒーを運んでくるのがとってもゆっくり。時間の
スピードが全く違う異空間。ドアをくぐればタイムスリップってやつですね^^
近所のおじーさんが来ていました。おばーさんはそのおじーさんの席に座り込んで
お話の相手をしておりました。まったりほんわかしています。俺はなんでこういう
喫茶店や居酒屋が好きなのか、考えました。
先日渋谷の居酒屋に行きました。日本中から立派な酒を取り寄せており、次々と
全国の銘酒を飲むことが出来るのですが、例によって2時間近くになると「ラスト
オーダーです」と若いアルバイトの女の子が愛想もなく言ってくる。つまり「出て
行け」というわけだ。その女の子も、時給いくらで働いており、早く帰りたいと
思っていることだろう。そりゃしかたないよねェ~。
一方でこういう田舎の居酒屋や喫茶店は、客の回転などに関心はなく(いつも空いて
いるんだから^^;)、働いている人たちは「時給いくら」で嫌々やっているのでは
なく、「今日は誰が来ておしゃべりするかな」と仕事と生活(人生?)がくっついて
いる。「儲けのため」というよりは「好きで」やっている感がある。だから居心地が
いいのではないかと思うのです。
残念ながら資本主義はグローバルに癌細胞のように世界を蝕みつつあるので、
日本のあちこちに生き残っている絶滅危惧種は風前の灯火。どこもじじーばばーが
長生きしてくれないかと思っているのですが、あと10年も経てばあらかたなくなって
しまいそう。だってどこも後継ぎはいないよねェ。
だから俺は行かねーぞ、居酒屋や喫茶店の大手チェーン店には!
駅のそばにある「くらしかる浪漫館」は閉鎖。その向こうには城址の大手門が
残っているそうです。
懐古園が天守閣のあとを神社にしておりますが、わずかに残っている大手門は
線路のこっち側。お城の址とはいえ、真ん中に線路を引いてしまうっつ~のも
どうだかよなぁ~~w
さてさて小諸見物もこれでおしまい。駅前に戻ると、「小諸ロイヤルホテル」が
目についた。ROYAL HOTELときたもんだ!「王室の」って…(^益^;
駅前に人は全然いないけれど、これって営業しているの???
帰ってからネットで調べてみました。失礼しました、立派にやっているようです。
口コミを見ると、「施設が古臭い」、「ユニットバスが汚い感じで入る気がしな
かった」、「エアコンをつけたら嫌な臭いの風が出てきてつけられなかった」
などと悲しい報告ばかり。しかーし、みなさん「でもフロントのスタッフがとても
親切だったのでよかった」とか、「対応がとても感じがよかった」といったように
そろって良い印象なのです。いーねー、がんばれよ、こもろ王室ホテル!