~山寺にて
手打ち蕎麦 羽前屋 ~初戦を飾る
山形市内へ戻り、夜は満を持して「創業大正5年」の羽前屋(うぜんや)へ向かう。街はずれを探し、果物屋のおばさんに聞いてみると、すぐそこだ。しかし「でも7時までだからねえ」というお言葉。時計は7時20分を指していた。田舎は早いw
とにかく行ってみれば、まだ暖簾は下がっており、本日最後の客ですべりこんだ。地酒を飲みながら、「板蕎麦」という1.5人前のざるそばを待つ。しかぁ~し!来て見れば、ワイドテレビ画面ぐらいの大きさに蕎麦が広がり、ゆうに2人前以上ありそうだ。盛りの少ない神田藪蕎麦の3人前以上である。
しきゃも蕎麦が太い。ぶっとい長四角である。これじゃあうどんだ。蕎麦のコシもよい。少しは見習ってくれよ、昼間食った蔵王のミソらーめん、だ。そばつゆは濃い。そこは東京育ちの私にはよいが、やや鰹が顔を出し過ぎている感がある。わさびやさらしねぎも及第点。
大根おろしがある場合、わたしは通常無視をする。出汁の風味が大根に負けてしまう気がするのだ。しかし今回は大量の蕎麦と闘っているので、後半戦におろしをつけてみた。これが濃いそばつゆと意外にうまくブレンドし、それなりに調和を保ってよかった。なんでも試してみるものですなあ。初戦としては、羽前屋、悪くなかったぞ。