私が頂き物をする場合は、いつも酒。バレている。ありがとうございます。
「久保田 雪峰」は初めて見ました。百寿、千寿、紅寿、碧寿、翠寿、万寿と
全種類飲んだ気になっていたが、天草・牛深の寿司屋で「洗心」という限定品の
ボトルだけを見て、いつか飲んでやらねば、と思っていたところにコレだ。
純米大吟醸です。最高峰の万寿よりもさっぱり上品な味わい。峰不二子よりは
クラリス、という気分なときにはこっちだ。
米国に嫁いだ女性からは、カリフォルニアワインのお土産。Birichinoとは
イタリア語で「わんぱくな」という意味で、造り手のモットーは「素晴らしい
香りとバランス、良い意味でのきまぐれさを兼ね備えたワインを造ること」
だそうです。前回はソーテルヌの貴腐ワインを頂きましたね。そんときゃ
ベルサイユ宮殿の豪華な応接間。こちらはロスの夜景を高層マンションの
リビングから見おろすという感じでしょうか~。
最後は静岡の青年から。俺が酒飲みだってあまり知らないはずなんだが。
富士高砂酒造の「山廃 純米吟醸 高砂」。ここの酒は富士山の伏流水を
使っています。それを聞いただけでも旨さアップだねえ。
しかし富士山って、あれだけどっしりしているのに、「富士五湖」なんて
周りに湧水が出まくりだし、スポンジたぁ言わねェが、意外にも内部は
水が通っているんだね。山頂に積もった雪って、まるでプリンの茶色い
カラメルのように見えるけれど、それが融けてこの酒になったと思えば、
さっぱりした味わいにも甘みが加わりそう。
また焼酎を買ってしまった。いままでの酒遍歴で、ビール、英国経験からエール、
ウィスキー、シェリー、ヨーロッパ経験からワイン、ポルト、マデイラ、ブランデー、
日本を旅してあちこちの地酒を飲んだ日本酒、考えてみれば、俺の酒の歴史は濃密に
旅先の体験とつながっている。
そして今までほとんど飲まなかったのがスパークリング・ワイン(シャンパーニュ)と
焼酎だ。焼酎はもちろん若い頃からサワーやチューハイという変なカクテルで飲み
まくっていたのであるが、きちんと銘柄を味わって飲むということをしてこなかった。
昨年薩摩を旅して焼酎の妖精さんと飲む機会があり、それから目覚めたのが芋焼酎。
それも香り豊かな紅芋だ。今回は有名な「一刻者」で「赤」があったのでつい買う。
右は同じく鹿児島の芋焼酎「小鶴ピンクゴールド」。「優雅に爽やかに、リンゴの様な
フレッシュな香りを纏う」ときたもんだ。「シャンパン酵母」を使っているんだって。
味の違いがよくわからんが。焼酎とくれば「おやじが飲む臭い酒」というイメージが
最近はだいぶなくなり、日本酒と同じで「すっきりさわやか」、女性にもウケるという
方向にいっているようだ。俺はおやじだから、ガツンとくるほうがいいけどなー。
酒飲み番組に出ている太田和彦が、「若い20代はビールで仲間と騒ぎ、30代になると
女性とおしゃれにワイン、40代になると日本酒になり、50を過ぎたらひとり焼酎だ」てな
ことを言っていた。俺に関しちゃおおかた当たっていないでもないが、焼酎はまだだし、
いくつになっても女性と酒を飲みたいな、と思っていたのだが、なんかおっさんになって
「ひとり焼酎」が当たってしまっているような。。。
また古びたラーメン屋に行ってしまった。いままでのラーメン遍歴で、醤油、味噌、塩、
とんこつなど、ありとあらゆるラーメンを食ってきた。地方に旅をすれば必ず御当地
ラーメンを食うし、ネットが便利になってからは、ランキングは出るし地図もあるし、
とにかく電車に乗ってなんでも食べてきた。ミシュランなんてのも出たからそれもだいぶ
食べたぞ。東京だから、いつもどこかのデパートでは催事場で地方の物産展があり、
そこにはだいたいそこの地元のラーメン屋がイートインで出ているし。
むかし年配の同僚が、「やっぱりラーメンは醤油だよ。いまはとんこつブームとか言って
いるけれど、やっぱりシンプルな醤油なんだよ!」と熱く語っていた。若造の俺は
ラーメン食べ歩きをして、凝った魚介スープやこってりしたとんこつなどに惹かれていた
から、心の中で「違うなー」と思っていたのでした。
しかし、若い頃は背脂がっつりのとんこつスープに巨大チャーシュー、中年になると
野菜たっぷりにダブル合わせ味噌、年を取ってくると煮干しや鶏ガラの味わいを楽しむ
さっぱり醤油ラーメン、なんて流れになるのか?ちなみにごまかしのきかない味が勝負の
塩ラーメンというのはずっと好きですけれどねー。
というわけで、上の「福寿」の五目ラーメン。うちの近所なのですが、テレビに出たり
したものだから、寂れた店にいつも人が来るようになりました。レトロブームなのかな。
混むことを想定していないワンオペの店。座って「ラーメンください!」とか注文しても
無視されます。初めて来た多くの人が当惑しますが、座った順に注文を聞き、作って
出したら次の人に注文を聞くというシステムなのです。10人くらいで満席なのですが、
誰が次なのか、少しあやふやなようです^^; さらに支払いのとき、作っていて
忙しいと、端っこのテーブルにバラバラとお金が出ているので、「おつりいるなら
自分でとって」と言われます。
こちらは日本橋の有名な「たいめいけん」のラーメン。スタンダードな伝統の醤油ラーメン
ですが、さすが洋食の店、なんか入れてるらしく味が上品。平日の昼間だとサラリーマンも
多いのですが、やっぱりじじばば御用達。
この夜は板橋を放浪。この町には、俺好みのおやじ酒場がいくつもあるのだ。
「ニュー加賀屋」の「ニュー」って、古さを感じさせるネーミングだよね?
そういえば「おニュー」って言葉、あったなあ~。え、わからない?
場末の飲み屋は大好きだが、ホルモンはあまり趣味ではないのだ。肉より魚?いやもう
サトイモだとか、キュウリでいいんですぅ~。
本日の店はこちら。雰囲気のある外観で、中はさてどうやら。
こんなふうにカットした画像だと、まるでゴ〇屋敷みたいだね^^;
コの字カウンターだが、そのコの中を店員が移動できるはずなのに、こちらのほうには
来られない状況になってだいぶ経ったことでしょう。
女将さんがひとりと、常連さんが左側にひとり座っていました。アットホームな会話が
続いていたら、太った老人が入ってきて、空いているのに俺の横にぴったりと座った(!?)。
少ししたら、女将さんが「ごめんなさいね~。この人、いつも角の丸椅子に座るんですよ」と
説明。そおか、定位置が決まっているわけだ。というわけで、ひとつ左に移動。
そのヲズィ~サン、「(郊外の)温泉施設に行ってきたよ。そして品評会だ!」
「???」
女将さんが「何の品評会だったの?」と聞くと、「みんな裸で並んで座っているだろう?」
下を指さして「これの品評会だよ!」
俺に向かって「ごめんなさいね~。この人、いつも下ネタばっかりなのよー」ときたもんだ。
こういうのを「場末」というんでしょうね。(^益^;
明星ではひたすら飲んで話すばかりだったので、少し腹が減ったので「北海」に。
この名前なら、魚が充実しているだろう。ナイスなおばちゃんがきりもりしており、
タコが美味しかったです^^
ロシア旅行をしたあとなので、何でもある東京ですから「ロシア料理」と検索してみたら、
わが青春の神保町にあるので行ってみた。するとなんだよ、「ポーヅ」の隣でしたか。
数え切れないほどに通過した場所なのですが、入ろうなんて思ってもみない店だから、
全然目に入らなかったわけですね。そりゃあ若い頃にはこういう「高そう」なところに
来られるわけもありません。
本が好きな文学青年たちは、例外なくこの古本屋の街、神保町を彷徨います。以前に
「神保町のどこで昼飯を食う?」という話になったとき、「さぶちゃん」の半チャンラーメン、
「いもや」の天丼(高そうに聞こえるかもしれませんが、ずっと500円でした)、そして
「富士そば」(立ち食いです)に分かれました。みんな「電車賃を節約して歩けば文庫本
古本なら1冊だ」という貧乏でした。そういう安い食事の店も、チェーン店以外はみんな
なくなりました。
そして悲しいことに、老舗の古本屋も(新刊の本屋もだ)どんどん閉店、もしくは良書を
扱う店ではなく、サブカルチャーだの変わり果てた商品を扱う多角経営の店に変貌して
しまいました。情報は「熟読」するための印刷された活字ではなく、「流し見る」スマホを
通して得るものと化したのか。
ま、そういったほろ苦いというかせつない思いを感じながら、金銭的に少し余裕がもてる
ようになったおかげでロシア人女性2人がやっている店に入り、グルジアのワインを飲み
ました。「チキン・キエフ風」は「今日はできない」と言われて残念。
飲み足りないので、「東京最古」と言われる淡路町の「みますや」へ。ここは「馬刺し」が
食える。長野や熊本で食べるものを持ってきたという、東京にありがちな贅沢品ではなく、
下町の一部で実はむかしから細々と食べられてきた「馬肉」の流れなのではないかと思われる。
オフィス街のまん真ん中にあるので、ここはいつも満席でごった返している。これだけ混んで
いると、もう「常連」なんてのんびりできる人はあまりいないんじゃないかなあ。
靖国通りを少し戻ってきて、3軒目は「酔の助」。学生時代はすぐ近くの「いもや」で
天丼を食べ、ここの2階にある「ミッキーマウス」というゲームセンターで一服しながら
ゲームをやったものです。昼飯を節約しているわりには、2~300円ゲームをやるんだなあ。
そしておっさんになったら、下の居酒屋で飲むようになったと。ここも大箱で、手前の
カウンターやテーブル席、そして奥の座敷はいつも満員。
こちら台湾産のウィスキー、KAVARANです。秋田のバーで飲んで
衝撃を受けました。蜂蜜やキャラメルを思わせる甘い芳醇な香り。
深く柔らかい味わい。極上のウィスキーです。
革製の箱です。金色の留め金は、まるで宝石箱みたい。超贅沢!
とても自分では買う気にならないお値段です。ありがたい頂き物です。
「お世話になりました」という意味のようですが、こちらとしては
恐縮です。げっとなるほど厄介なはめになった人は、「すみません」の
一言もなく去って行ったり、また別な人には、ささいなことに思わぬ
感謝をされたり。そういうものですな。
ウィスキーは寒い国で造られるので、寒い環境で飲むのが美味しい。
(ちなみに台湾は暑い国。しかしKAVARANは寒~い高地で造られて
いるのです)さらにアルコール濃度が高いから、深夜に飲むのがふさ
わしい。なので、午前0時を過ぎる頃、冷房をきかせた部屋で一杯♪
東京は連日35度なんて暑さが続いています。ビール会社なんてのは
「クソ暑くなって特需たのみます!」なんて思っていることでしょう。
俺の部屋は西日が差すので、夜になって34度なんて表示が出ると
腹が立つんですけどね。天気が暑い寒いで景気がよくなるところあり。
西日本の水害では、ものすごい被害で大量の家財道具が廃棄物となって
いる様子が見られました。冷蔵庫、タンス、畳などが見渡す限り山のよう。
電器屋さん、家具屋さん、畳屋さん、住宅建築会社は大特需でしょう。
天災で苦しんでいる人に対して不謹慎だから公には喜べませんが。
キ印のトランプ大統領が北朝鮮を圧倒的な軍事力でたたきのめす可能性は
ロシアや中国の後ろ盾によって遠のいたようです。戦争一歩手前になった
とき、とある有名な経済人が「やればこっちは戦争特需だ」と言いました。
そのとおりでしょう。巨大な災いが起こるとき、その大きさに比例して
儲かるやつらが出てくるものです。
戦争→何の罪もない不幸な人たちが沢山死んじゃう。
破壊行為は人類全体のみならず、地球全体にとって大きなマイナス。
いやいや、よそでやってもらうぶんには、大儲けのチャンスなんです!
という考え方もあるということを覚えておくべきですね。
ちなみに、ニッカウィスキーを創業した竹鶴政孝がウィスキー造りを学ぶ
ためにスコットランドに留学できたのは、第一次世界大戦による特需、
つまり戦争景気のバブルのおかげだったのです。感謝したくはないねえ。
ウウム、酒が旨くなることを考えないとなー。