このところ気にいっているお手軽栽培が豆苗(とうみょう)。えんどう豆の若菜だ。
「君がため春の野に出でて若菜摘む わが衣手に雪は降りつつ」の若菜だと思うと、実際は違うのだけれど、感慨深い。
スーパーで90円ほどのこの豆苗。何がえらいといって、ざっと3回収穫できる。買ってきた状態でまずばっさりと1回使う。苗の根本の上を1センチほど残してタッパに水をはっておくと、2回目はざっと1周間で刈り入れできる。
ちょっとミドリが欲しいな、という味噌汁に入れたり、サラダにまぜていただく。写真の3回目となるとさすがに息切れして、食べられるまで10日ほど。それでも毎日水をかえて明るい窓際に置くと、懸命に育ってくれる。
その昔、カイワレ大根を種から育てて、同じように食べていたけれど、お豆苗は苦味、えぐみがないからそのまま生でいける。研究者によると、ツタンカーメンの墳墓から化石状のえんどう豆が見つかったという由緒あるお豆だ。何やら栄養豊富ともいい、このひと月ほどは切らしたことがない。
プランターにまいたキュウリも双葉が伸びてきたし、ひきこもりのささやかな楽しみが発芽する五月♪