晴れ時々休み

雨でも晴れでも地球は回る。夏でも冬でも日は昇る。だから一歩ずつ時々休んで前向いて歩く♪

木のきもち

2015-02-03 | ●花咲く乙女たちは

スケッチの主題はもっぱら木、樹木だ。風景画の点景に木を描くのではなくて、立木の背景に多少風景が広がる画面が好き。だから久しぶりの多摩川散歩でも、川岸の樹木の広がりに目をひかれる。この時期、すっかり葉を落とした広葉樹は細い枝先まで姿を見せてくれるから、樹形がよくわかる。なのにこの始末。土手に連なるケヤキの無念が聞こえる。

これは剪定ではなくて、ほとんど伐採。幹はおろか横に広がっていた太い枝もばっさり切られて電柱状態。どんな理由で何を根拠にこんなひどいことを。木々は、たとえば虫の食害でその葉の半分を食べられても再生できる準備はしているという。でもこんな状態だと十分に葉を増やして光合成もできやしない。ということは巨体を維持し、地中の根を存分に伸ばして体重を支えることもできなくなる。

葉の数が極端に少なくなったケヤキの、1枚あたりの葉の面積が通常の10倍ほどになった写真を見たことがる。生き抜くために木はそこまで必死なのに。先日は駅前のロータリーでもまったく同じ光景を見た。なんてこったい、と現場写真を撮る。

折り返し点の近く。多摩川を見下ろす斜面に「富士山のビューポイント」と書かれた案内板。杭の上に、遠眼鏡のように竹筒が組まれていて、覗くと筒いっぱいに広がる富士山♪ よし、と鐘をたたく。いいこともあるかもしれない。少し足が軽くなり、多摩川を渡る。頬を打つ川風が痛いけれど、足元から冷気に包まれるような厳冬の季節はもう行った。土手をくだり川辺に出て一服つける。あ、目の前をすーっと横切ったのはカワセミだ。向かいの葦原でコヨシキリの群れも見たし、後半はちょっといいことがあった久しぶりの多摩川散歩。

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