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もう20年くらい前でしょうか。
まだ酒問屋への転職前だったのですが、仕事で世界各国の水道料金とビールの値段を調べたことがあります。
当時はインターネット上での情報検索が現在のようにスイスイできる、という時代ではなく、JETROに赴いて資料を調べたり、繋がりのある銀行さんの海外支店経由で聞いてみたりしたのですが、欧米の主要国こそ調べられたものの、世界各国、となると本当に情報がありませんでした。
そんな中、「瓢箪からコマ」ではないですが、一発逆転満塁ホームランで世界各国を揃えられたデータソースが、当時竹橋にあった、総合商社のS商事さんの冊子。
うろ覚えなのですが、あまり世の中には出回っていない社内報のようなもので、その中に「駐在員便り:○○国の物価」のようなコーナーがあり、そこに水道やビールの値段が載っていたのです。
何かのきっかけでその存在を知り、知人のつてを頼んでS商事までお願いに行って、バックナンバーを一揃い抱えてタクシーで会社に戻った記憶があります。
その時に総合商社って世界中どこにでも行っているんだなぁ、というより、その情報収集力に関心したのですが、それから20年、思いを新たにしました。
こちら
(ゆうメールです。インドにも進出しているんですね。。。。冗談ですヨ)
以前ご紹介した、日経新聞でも記事になった「インドワイン100選」という冊子。
総合商社の丸紅のインド駐在の方が、ワイン好きが嵩じて自費出版されたもの。
このブログを御覧になり、このたび贈って(送って)頂きました。
英語版も
(こちらのタイトルは「Wine Atlas of India」、ワクワクするタイトルですね!)
インドで印刷されたということで(関係ない?)ずっしりと重い本なのですが、内容もそれ以上に「ずっしり」としています。
インドワインの概要やインドワインの買い方などのインドワインに関する一般的な情報や、贈答(これがある意味商社マンらしい)や赤白泡、ブドウ品種などのカテゴリ別のワインセレクションなど、参考になるものばかりなのですが、最も圧倒されるのは、150種類以上(100選とうたっていますが150以上多分ある)のワインの実際の試飲の記録。
生産者や品種、価格、アルコール度数などのスペックや、概観や香り、味わいといったティスティングコメント(点数付き)、そして購入場所や入手しやすさなどが、1種類につき1ページを割いて「きっちり」記されています。
これ、日本だけでなく、世界のワイン好きにとって大変な情報です!
その他、「ブネ(地名です)の酒屋で見たことのないインドワインを片っ端から調達していたところ、常連と思われるインド人男性客がこちらを2本購入、大切そうに抱えて帰って行った」など、当該ワインにまつわるこぼれ話なども書かれています。
著者(森下篤司さん)のお人柄なのでしょうか、きっちりした内容でありながら楽しさも満載のイイ感じの筆致です。
本当にスゴイこの本ですが、出版の(というか、膨大な試飲が始まった)経緯を前書きや後書きで見ると、「インドワイン部」というのを現地で結成し、と書いてあります!!
そう、ウチもワイン部をやっていますよね!
ここでも何かやってみようかしらん。
だから大人の部活動って、楽しい。
森下さん、ありがとうございました!!!
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