Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里 59(染付花唐草に鳳凰文六寸皿)

2020-05-05 21:42:02 | 古伊万里
元禄あたりまでの伊万里と、それ以降の伊万里では相場という面で差があるのは確かのようで、18世紀中頃までの品を業者さんは
特に大きな時代的特徴を持たない品については、「元禄染付」として扱っていることが多いように感じます。
今回の品もそんな、「元禄染付」として売られていた品です。
「染付花唐草に鳳凰文六寸皿」

二種類の文様、「花唐草」と「鳳凰」が描かれています
正直なところ中期伊万里では、「花唐草」も「鳳凰」も珍しい文様ではありません、しかし、この二つの文様の組み合わせは
意外に珍しいのではないか?、そんな思いで購入に踏み切ったように記憶しています。
鳳凰文は伊万里は一般的に多く見られるデザインで、特に特徴はありませんし、時代なりの描き方ではあります

さて、花唐草文なんですが、これは何やらハートのような形になっており、これはちょっと変わっていますね。


この品、表だけ見れば「元禄染付」でもOKな気がしますが、裏面を見るともう少し時代が下がることが判ります

裏面の唐草だけで時代を判定するのは問題ありですが、明らかに元禄期の品のような丁寧さはありません
良くて享保あたりか?、というのがまともなところだとは思いますが、ちょっと特徴的な文様の構成の品ではあります。