磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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私たちは長崎にいた

2006年10月13日 | 読書日記など
『私たちは長崎にいた』
    永井隆(編著)/中央出版社s53年

この本は永井隆博士だけが書いたものではありません。
永井隆博士に対する非難も書かれてあります。
永井隆博士が編者をされた本でもあります。



表紙裏にはこう書かれてあります。下「」引用。

「原爆は一瞬のうちに、小さなカヤノから、家をツバキの木を、ブランコを電話をスリッパを、正則を初子姉さんを……、そして、お母さんを奪った。
生き残った市民の一人一人は、「私はひきょう者だった」「私は彼を見殺しにした」「私は生きるために盗みをした」「私は英雄のように巧みに見せかけた」と
己れを責めた。原爆はあらゆるものを灰塵化したばかりでなく、かけがえのない互いの心をもバラバラにひきさいてしまった。彼らは癒しがたいうずき
を感じながら、独りいては後悔に胸を打ち、隣人を見ては、また胸を打ちつつ生きねばならなかった。
 この本は、長崎の原爆生存者たちが日本と世界の人びとに訴える平和への叫びを、みずからも原爆の死を間近にした永井博士が最後の力をふりしばって編集・著作したものである。」


目次は以下です。
「序 文
原子戦争がもし起これば…………………………5
永井カヤノの話……………………………………9
永井誠一の話………………………………………28
松本フジエの話……………………………………37
浦田タツエの話……………………………………84
森内マツさんの話…………………………………114
森山貞子の話………………………………………161
浦田礼子の話………………………………………178
深堀悟の話…………………………………………203
ひび…………………………………………………211
石も叫ぶ……………………………………………240」


「永井カヤノの話」も「永井誠一の話」も、今の政治家より大人という感じがします。

それは年齢差というよりも、倫理観の違いだと思います。

誠一さんが、平和について考えている文章があります。下「」引用。

「日本は憲法で、「戦争を放棄する」と世界に向かい言いきりました。ぼくたちは、この憲法を実行せねばなりません。
 −略−
 刀をふり上げて、ぼくを切ろうとする人から、刀をもぎ取るもよいが、もぎ取ろうとして、恐ろしい争いが起こりがちなものです。刀を持たせたまま、柔らかく胸に抱きこむ勇気と知恵をぼくはほしい。−−それはつまり、大きな愛に他ならないのでしょうね。」



まるでジョン・レノンですね。

やはり愛には国境がありませんね。

そして不信と憎悪は戦争を生み出しますね。

不信と憎悪をつくって商売をする人たちが、今の世の中にはいると思います。

勝ち組とか負け組もその一つでしょうね。






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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2012-02-07 09:36:42
そうなれば理想です。しかし、理想だけで平和が
実現できるとはとても思えません。
近隣諸国の「俺のものは俺のもの!お前のものも
俺のもの』的な様をながめれば
誠に残念ではあるが『目には目・・・・』的な
やり方も必要なのではないか・・・・と愚考する。
返信する
現実を考えてください (磯野鱧男)
2012-02-07 19:20:58
まず、核兵器をつくれば、各国からの輸出入がストップ。
とくに食料はどうなるんでしょう。農業は防衛ということを忘れている日本が、核兵器とは……。

そして、核兵器自体を考えてみましょう。原爆なんて、マッチの火といわれます。水爆にとては、原爆は実に、マッチでしかない。

中国やロシア、アメリカなどは水爆保有国。

それに、核兵器をつくったところで、相手国でどうやって爆発させるか? ICBMや、戦闘機、原子力潜水艦などを保有しなければなりません。

その費用は、核兵器をつくるよりも高額になるでしょう。

そもそも、大量虐殺兵器でしかない。核兵器をもつことは、平和ではありません。

そして、戦争がはじまる前に必ずおこなわれるのは、良心や良識の破壊です。

原発や原爆をもつということは、もはや民主主義国家ですらありません。

まあ、短い人生、そんなに必死になって、豊かな生活を、狂った理性と教養で、福島第一原発事故。

水爆はどうなるか? かなりの放射能レベルですね。

まあ、日本が核兵器を持てば、さらに中国もロシアも増強するでしょう。

経済力のない日本が、このように愚考にでたら、福祉も医療も教育もほとんど使われない。かつての戦中のような社会になるでしょうね。

何かをするなら、その影響を、大人なら考えていただきたいものです。

今の政治家には無理でしょうが……。
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