宮城谷昌光 著 「重耳」 講談社文庫 中国の春秋時代は混沌としている。 晋の文公(重耳)の生涯を書いてあるはずだが、どちらかと言えば、「晋」という国のお家騒動だ。 重耳の祖父に当たる、称の活躍が面白い。称が病没すると、その後君主になった詭諸は、老いらくの恋で妖女にはまり、跡継ぎの公子達を殺そうと謀る。中国の歴史では、こういったのが多すぎないかい? 結局、重耳は亡命して19年も放浪の生活をする。重耳は忍耐の人なのだそうだ。晋に戻って、君主となり覇王となる。 騙しと裏切りで覇権を競うこの時代・・・・ この小説の、私のお気に入り度:★★★☆☆