これは、伝奇小説? 幻想的で現実にはありえないようなこと?
司馬遼太郎というと、歴史上の人物をかいた歴史小説と思ってしまうがこんな小説も書いていた!
日本人の祖先はどんなんだったろうか。もともと、日本に土着していた人は、大和朝廷が出来
た頃、新しい日本人達に追い払われて山奥に逃げたり、北の大地に移ったりしたのだろうか?
この小説は、熊野の山奥に「安羅井国」なる国が有り、莫大な財宝を持っているという設定。
その人たちは、日本人の祖先なのだろうか、大昔に海を渡ってきたユダヤ人?
山伏があるいた、紀伊半島の山並は神秘的。吉野の奥、熊野の山並は神の領域なのだろうか。
なんとなくありそうでありえない安羅井国。
幕末の頃、幕府隠密と紀州藩隠密が、その財宝をめぐって争奪戦をくりひろげる。
伊賀忍者の末裔、柘植信吾は幕府に命じられ、安羅井国へいく。
司馬遼太郎の初期の作品には、伊賀忍者がしばしば出てくる。「梟の城」「花咲ける上方武士道」
池波正太郎は、甲賀忍者の小説が多いのだが、その対比が面白い。
居合の強い柘植信吾と、美し女性がからんで面白い。
私のお気に入り度:★★★★☆
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