ろろろ川のおと

ながらへば またこのごろや しのばれむ

納豆の思い出

2018年08月13日 22時49分09秒 | 日記

 テレビの健康指南番組ばかり見ている老母が、納豆に酢を入れて食べるのが何かに良いと言うので、毎夕食に酢納豆を準備している。まずはテレビで見たとおり納豆1パックに米酢を小さじ2杯入れた。食べられなくは無いが、毎日は食べたくない。次の日は黒酢にしたが、感想は同じ。次の日は米酢1に付属のタレを半分入れたら少しましになった。その後も色々試して、今は酢1、オリーブ油1、タレ半分、辛子、ネギに落ち着いている。主役の酢の影を薄くして何かの効果が期待できるのか疑問だが、変な味に慣れてきたせいもあってか抵抗少なく食べている。

 納豆を始めて食べたのは練習船、初代青雲丸でだった。賄い方は東国の人が多かったので毎朝納豆が出た。納豆と言えば甘納豆のことと思っていた阿波の阿呆には、大きなボール山盛りの納豆は始めて知った東国文化だった。西国出身者がほとんどの練習生の中で、埼玉出身の同期生は誇らしげに納豆をよそっていた。下船する頃には練習生の半数は納豆に開眼していたと思う。45年前の事だ。

 こちらのスーパーに納豆が日常置かれるようになったのは、もっとずっと後の事と記憶する。味覚には自信ないし、魯山人が言う程に混ぜる、いや練りあげる根気もないので分かった風なことは言えないが、今頃のパック入り納豆は匂いを抑えているのか、風味に欠ける気がする。

 きょうの母は葫がどうとか言っていた。