里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

禁断の花

2006年05月25日 | 庭の山野草
チャイムが鳴り、「保健所の者です」と言う。
エイズの検査を頼んだ訳でもないのに変だなと思い用件を尋ねると、
「表の畑のケシを処分させて頂きます」 との返事が返って来た。
表に出てみると、若い女性一人と男性二人が来ており、既にケシは引っこ抜いて車の中
におさまっていた。

話を聞いてみると、
「広島県内ではアヘンを採れる種類のケシが今もって残っており、抜き取って処分して
 いるのだが、種が飛んで行っては生えるので毎年処分し続けている」との事であった。
私が冗談で、
「へぇー、植えた覚えはないのに、これからアヘンが採れるの?」
「私は化学をやっていたので抽出してみようか?」 と言った所、すかさず、
「止めて下さい!」                   と返事が返って来た。

置いて行ったビラを見ると、ひなげしは栽培しても良いが、
ソムニフェルム種とセティゲルム種は栽培してはいけないのだそうだ。

(両種の特徴)
 ・茎が太く、殆ど毛が生えていない。
 ・葉は無柄で、付け根が茎を抱きこんでいる。
 ・葉は大きい長楕円形で、縁の切れ込みが浅い。

自然に飛んで来て生える事もあるらしいので、見つけたら早く処分しておかなければ
おまわりさんに捕まるかもしれませんョ!

ナルコユリの親戚達(ユリ科)

2006年05月25日 | 庭の山野草
昨日山でミヤマナルコユリを見つけたが、この仲間達はどれも姿や花の形が良く似てい
て分かり難いので、我が家の仲間達と一緒に比較して見た。
斑入りアマドコロヒメイズイ
ナルコユリミヤマナルコユリ(蕾)

斑入りアマドコロ
斑入りの物にアマドコロとナルコユリがあると記載してあるが、我が家の物は根茎が甘
い事と花柄が2ヶに分かれる事から斑入りアマドコロと判断した。
斑入りアマドコロは意外にも自生種で、別名を“ナルコラン”と言うそうだが“アマド
コロラン”とでも呼べば良いのにややこしい事だ。
アマドコロ(甘野老)の名前の由来は、太い地下茎がトコロ(ヤマノイモ科)に似てい
て、味が甘い事から名付けられ、強壮剤として用いられるそうだ。

ヒメイズイ
小形のアマドコロと言う意味で、アマドコロの漢名(イズイ、玉竹)に姫をつけ、ヒメ
イズイ(姫玉竹)と名付けられたそうで、我が家のはもう花が終わったが、他の仲間と
同じような花を着ける。

ナルコユリ
田畑で鳥を追い立てる鳴子に見立てて名付けられ、滋養強壮剤として用いられるそうだ。
ナルコユリは花柄が3~5ヶに分かれ、いかにも賑やかな音を立てそうな感じがする。

ミヤマナルコユリ
山中に育つナルコユリと言う意味で名付けられたそうだ。
今は未だ蕾だが、開花すれば他の仲間と同じ様な花になる。

(主な相違点)

名 称草 丈茎の立ち方、断面花柄の分かれ方
斑入りアマドコロ30~60cm弓形、稜角がある1~2ヶに分かれる
ヒメイズイ15~40cm直立、稜角がある1~2ヶに分かれる
ナルコユリ30~60cm弓形、円 形3~5ヶに分かれる
ミヤマナルコユリ30~60cm弓形、円 形3~5ヶに分かれる