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ベネズエラのオーケストラ

2009-03-20 | ■芸術(音楽、美術、映画、演劇)
  
  WBCの熱戦が連日のように放送されていますが、昨日のキューバ戦に続いて本日の韓国戦も完勝!とりあえずひと安心と言ったところです。

  とはいえ、本日1位通過した場合の次の対戦相手はアメリカ、2位通過の相手はベネズエラだから、何だか2位通過の方がよかったのではないかと考えてしまいます。先入観かもしれませんが、ベネズエラよりアメリカの方が手ごわそうに思えるのです。

  ベネズエラの野球選手といえばラミレスとかカブレラが親しみのあるところですが、大リーグでもたくさん活躍しているのでしょう。残念ながら、私は詳しくないので名前を挙げることはできません。

  さて、本日の朝日新聞朝刊、7ページの投稿欄に次のような記事が載っていました。転載します。

◆ベネズエラ青少年オーケストラへの楽器支援
子どもたちを犯罪や貧困から救うために無料のクラシック音楽教室を開設し、約30万人の子どもがオーケストラに参加しているベネズエラ。ピースボートが、4月に出航する船旅で同国を訪問し、ボランティアで子どもたちに届ける楽器を募集している。オーケストラで使用する弦、管、打楽器などで、新品、中古は問わない。故障がある場合は修理して、31日までにピースボート「UPA国際協力プロジェクト」(電話:03-3363-7561)に送る。送付先、送付方法など詳細はホームページ(http://www.peaceboat.org/project/aid)で。

  ベネズエラ青少年オーケストラについては、NHKがドキュメント番組を放送したのでご存じの方も多いと思います。ベネズエラ各地にあるユース・オーケストラの中でも最も有名なものが、シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ。昨年12月、ベネズエラ出身の指揮者、グスターボ・ドゥダメル、ピアニストのマルタ・アルゲリッチらと初来日を果たしました。以下の引用は来日時、e-プラスのウェブ上に掲載されていたオーケストラの紹介文です。

  『人口2600万人のベネズエラには、全国30カ所に、約130のユース・オーケストラ、約60の子供オーケストラがあり、25万人の子どもたちが、国家的プロジェクトである、クラシック音楽のトレーニング・システム「エル・システマ」に参加している。これは、ベネズエラ元文化大臣のホセ・アントニオ・アブレウ博士が提唱した、クラシック音楽を演奏させることによって、貧しい子供たちを善良な市民に育成し、麻薬や犯罪から守り、社会の発展に寄与させることができるというプロジェクトを「ベネズエラ青少年・児童オーケストラ全国制度財団」が推進。そのオーケストラの頂点がシモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラなのである。
  シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラは、1975年に設立され、ベネズエラの首都カラカスを拠点に活動。すでにザルツブルクやルツェルンなど欧米の著名な音楽祭にも出演しており、聴衆から圧倒的な賛辞を送られている。
  また、世界的な指揮者のアバドやラトル、ベルリン・フィルの団員たちが彼らの演奏に魅了され、定期的にベネズエラを訪れ、指揮や演奏指導を行なっている。  犯罪が多発するこの国で「音楽は社会を変える力となる」という信念のもと、多くの子供たちを犯罪から守り、貧困層の子供たちに夢を与える存在となっている』。(原文は段落なし)

  放送されたドキュメントでも、子供たちが嬉々として音楽に熱中する様が活写されていました。子供たちを犯罪から守り、貧困層の子供たちに夢を与えるという仕事が、国家的プロジェクトとして推進されている国ベネズエラ。クラシック音楽が人間の生活と深い関わりをもっています。私はテレビで見たベネズエラの子どもたちの表情を思い出すと、対戦相手がどの国であれ、WBCの試合では、何だかこの国を応援したくなってきてしまうのです。

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