昨夜は友人の誘いで久々に都響の定期演奏会に行った。チェコの指揮者、ヤクブ・フルシャのプリンシパル・ゲスト・コンダクター就任披露公演ということで、プログラムは以下のように指揮者の前向きな意欲が窺われる内容。
ドヴォルジャーク:序曲「フス教徒」 作品67
スメタナ:交響詩「ブラニーク」
マルティヌー:リディツェへの追悼
ヤナーチェク:グラゴル・ミサ
これだけ立て続けに中央ヨーロッパものを聞かされると、何だか喉が渇いてしまい、終演後には友人といささか高揚しながらアークヒルズの広場をまっすぐに駆け抜け、向かいの店に駆け込むとワインと生ハムでひと息ついた。
それにしても都響の演奏は良かった。木管・金管も表情豊かな好演ながら、何といっても中低域の弦のピッチが素晴らしく合っていて、スラブの作曲家特有のうねるような横揺れの音楽を十分に楽しむことができた。ただ、いわゆるスラブ特有の土臭さとは一味ちがう演奏で、これはオーケストラの所為というよりは、指揮者の解釈によるものだと思う。
日本のオーケストラの演奏会がこんなに楽しいなら、もっと頻繁に足を運びたいとつくづく思った。
演奏家は以下のとおり。(12月14日 都響 第708回定期演奏会 Bシリーズ サントリーホール)
指揮:ヤクブ・フルシャ
ソプラノ:アドリアナ・コフートコヴァー
アルト:ヤナ・シーコロヴァー
テノール:リハルト・サメク
バリトン:マルティン・グーバル
合唱:晋友会合唱団