ぞな通信

四国・松山生まれ、在米25年、Zonaの日常生活。

ピアノが紡ぐ糸

2007-04-29 21:25:04 | Weblog
今日は午後から知人のお子さんピアノのリサイタルがあるというので出向いた。
ピアノリサイタルというと大げさだが、単にピアノの先生宅で生徒さんの発表会をするというだけのことだ。

以前からいろいろな方からその先生の名前をお聞きしていたが、いきなり「習います」とは言えず、トライアルがある訳でもなく、「一体どういう感じなんだろう」と思っていた。

偶然知人が「発表会があるから来てみて様子だけでも見てみたら?」
という優しいお言葉に甘えて、出かけてみることにした。

個人の家とは言え、ピアノの発表会。
みんなかわいい格好をしているんだろうなあ、と思いつつ、娘に

「かわいい格好しなきゃだめだよ」

と、伝えたにもかかわらず、普通の格好をしてペンダントとビーズの指輪をしていた。
ズボンにはチョコレートのシミがついている。
これはいくらなんでもいかんやろ・・・・・

そのお宅に向かって歩いていると、向こうから見慣れた顔が歩いていた。

ティナだっっっっっっ!

びっくりした~。
ティナは日系人で、彼女のご主人のクリスとは15、6年前アメリカで大学が一緒だったのだ。
一生懸命勉強して働いている彼は大好きな友達。
とっても尊敬出来る人だ。
在学中から軍のリザーブで、病院で働く傍ら月に何日か兵役をこなしている。
もちろん医療班だ。
在学中から継続しているから、偉くなっているに違いない。

彼は昨日書いたばかりの、麻酔専門のnurse practitionerとして働き、今では良い車に乗って高級住宅地に住むほどになった。
格好は何時見てもスクラブだから衣服には全然コストがかかっていない。
クリスとこの前会ったのは、彼がイラクから帰還していたときだった。
もう2-3年前になるかなあ。

ティナを見て、すぐクリスを探すと彼はいた。
嬉しいなあ~。
全然期待してなかった人と会えるなんて嬉しい。
向こうも相当びっくりしていた。

実は2月に入会した公文でも彼らの子供が入っていたのを写真で知ったのだ。
嬉しくて一人でにんまりしていたのが、2ヶ月前の話。
絶対私たちは縁があるな

それはともかく、お家に入ると、あれれれれ~?!
見慣れた顔が結構いらっしゃった。
あの人もこの人も。
お子さんが習っていらっしゃるようで、先生の評判がこうやって広がっているのかとびっくりした。

演奏は一人2曲。
どんどんどんどん進む。

途中娘がトイレを催したので、場所を異動し用を足したら再び見慣れたお顔を見つけた。
大柄な熊さんのような彼は、私がしょっちゅう利用するスーパーのレジでアルバイトをしている。年齢不詳。いつも優しく気を使ってくれる彼には好感を持っていた。

その彼がピアノを弾くなんて意外中の意外!!!!!
しかもトリだ。

どんな曲を弾いてどんな演奏をするのか興味津々。
曲はメロディーの感じからして坂本龍一。
たぶんそう。
彼のピアノを聞いているとハートがじーんとして、泣けて来そうだった。
ピアノっていいなあ~

ソナチネやソナタを聞くのは懐かしさもあるけれど一種のトラウマも手伝ってさほどいい印象はない。苦行でしかない。
しかし、坂本龍一の曲はいっぱい努力しても弾きたいと思わさせる曲ばかりだ。

ゆっくり贅沢な時間をすごして曲は終わった。

あとでプログラムを見たらやっぱり坂本龍一の曲だった。

発表会終了後、先生に新入生受付のことを伺ったらもう定員いっぱいで新規の生徒さんを受け付けていないとのことであった。
それと習うのなら覚悟を決めて欲しいということも言われた。

これはきついか・・・・

習い事も勉強も何でも覚悟を決めなければ上達はしないが、いきなりこの言葉をつきつけられると「ぐっっっっ」となるのも事実だ。
娘がピアノに向いているかどうかは未知の世界なので、覚悟を決めるのはどだい無理な話だ。

どっちにしても今は入れないから、別案を探すとするか。

それよりも何よりも、多くの知人がお子さんにピアノを習わせていたことに、多少なりともショックを受けたのであった。

仕事ばかりしていると自分の専門分野には強くなっても、他のことに目が行かなくなるので、今日みたいな機会はとても有り難かった。

友達に感謝


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