ほぼ日刊、土と炎、猫と煙突

白く燃え尽きた灰の奥深く、ダイアモンドは横たわる。

赤毛のアン

2005年09月10日 01時57分51秒 | 古い日記
突然、何を言い出すのか?
と思う方も多いと思ふが、勘弁願いたい。

えーと。

なんとかモンゴメリー作の児童文学「赤毛のアン」
の中に、こんな場面が出てくる。

毛の色にコンプレックスを抱いていたアンは、
怪しげな行商人から「髪を漆黒にする薬」を買った。

が、実際に使ってみると、髪の毛は緑色になって、
死ぬ程、後悔する。

結局、髪の毛をウルトラショートにカットし、
かえって学校で(良い意味で)評判になり、
アンは「幸せな気分」になる。

子供の頃、これを読んだ俺は、
「女の子向けの本など、二度と読むか!」
と思った。

「髪の毛の色や形がどうたら」なんて、
そんな事が「女の子の世界」では、
問題になるんだろうか?

正直、それ以上の感想は無かった。

偶然、ケーブルテレビで「アニメ劇場」を見ていたら、
まさしくそのシーンをやっていて、
「ああ、そういえばそんな事、思ったな」
と懐かしかった。

で、今、見ると「アンが死ぬ程、後悔した理由」
が少し違って見える。

人間、だれしもコンプレックスがあり、
それを克服しようとしたり、隠そうとしたり、する。

しかしそれが、失敗してかえって裏目に出た時、
周囲の人達の目がいかに残酷か?
(特に、その年頃の女の子の世界)
アンにはそれがわかっていた。

だから、泣きまくったのであって、
「緑色の髪の毛が恥ずかしい」
とか、
「インチキ行商人に騙されて、なけなしの25㌣を巻き上げられた事」
が悔しいのでは決して、無い。

(...あたりまえか?)

そういう事がもう少し早くわかっていたら、
俺もいくらかマシな人間になっていた...かもしれないと思ふ。

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