ほぼ日刊、土と炎、猫と煙突

白く燃え尽きた灰の奥深く、ダイアモンドは横たわる。

妄想劇場

2009年11月23日 21時49分46秒 | 古い日記
偶然、聞いてしまいました。
妻が携帯で電話をしています。相手はわかりませんが。
「大丈夫よ。あんな男」
「?」
我が耳を疑いました。「あんな男」って誰の事なのだろう?
「シュウマイでも食べさせておけばニコニコなんだから」
「……」
疑惑は確信に変わりました。
先週、嫁が外泊した折に「崎陽軒のシュウマイ」
を手土産に買ってきてくれた事を思い出したからです。

二階から降りてきた妻に私はそれとなく話しかけました。

「なあ、○○○(嫁の名前)」
「何よ?」
「お前、最近、随分、あちこちに出かけているみたいだけど」
一瞬、妻はこの言葉に「ビクン」と反応したようでした。
しかし、すぐに開き直ったのか?平然と言い放ちました。
「そう。私の趣味は旅行とグルメ。そして貴方の趣味は……」
「俺の趣味?」
一体、なんで俺の「趣味」を妻が一方的に決めるのでしょう?
「そうよ。貴方の趣味は私が御土産に買ってきた崎陽軒のシュウマイの……」
「シュ? シュウマイの何だ?」
「シュウマイの醤油ビンをコレクションする事ってのはどう?」
「……」
「ヒーッ、ヒッヒッヒヒー! おかしぃー!」

「ヘンなもの、ちまちま集めて。そういうの、すっごく似合うー!」

私の顔を指差し、狂ったように笑う妻の顔を見て、
私は生まれて初めて「殺意という感情がどういうものか?」
理解できたような気がしました。

後書き:
書いているうちに「完全に妄想の世界」に突入す。
天才とは悲しいものだ。