元インドネシア代表監督、スリランカ代表監督(野中寿人- 66番の部屋)

インドネシア野球、アジア途上国の野球、国際大会、日本のアマチュア野球、プロ野球情報、日大三高時代の面白エピソードを発信

第26回アジアンSEAゲームス開幕-「GET FOR GOLD INDONESIA」

2011年11月12日 13時54分10秒 | インドネシア代表ナショナルチーム(国際大会など)
さぁ!
昨日の11月11日に、第26回アジアンSEAゲームス(東南アジア競技大会)がスマトラ島パレンバン、及び首都ジャカルタにて開幕しました。



野球競技に関しては、本日のテクニカルミーティングにて試合のスケジュールが確定とのことで、どのような組み合わせになるかが非常に楽しみです。

試合のスケジュールや結果などは追ってUPしますが、グランドはこんな感じです。


でわ、先に豪華爛漫な開幕式の画像を「ド~~ン」と搭載してみますのでご閲覧下さい。



















まさしく「東南アジアのオリンピック」と称するだけあって豪華爛漫

GET FOR GOLD 
インドネシア代表ナショナルチーム頑張れ 



宿敵である「フィリピン代表」と「タイランド代表」を打破し
母国開催での金メダル奪取に向かって・・・ 
マルディカ 
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外国人監督・・・の錯覚???

2011年11月11日 07時39分31秒 | 66番の思想
外国人監督にとって、ありがちな錯覚

それは・・・
{外国・異国の地で、日本人選手を造ってはいけない}ということです。
言い換えれば「日本人と同じ野球を課するな」「日本の野球のように型にはめるな」という意味です。

日本人選手を基調とした「右へ習え」のような動作の矯正はNGですよ・・・
ランニング時の掛け声もお決まりの一般的の声出しではなく、面白く、奇抜な動作をも入れたって良いんです・・・
試合中、自チームが得点を挙げても試合終了「お葬式」のように静かにしているような押さえつけはどうなんでしょう??・・・

「メリハリ」さえちゃんと付ければ、野球がベースボールに変わります

2007年から選手達と創りあげてきたインドネシア代表ナショナルチームのベンチ内の画像を何点か紹介してみます。
日本の野球とは大違いなのがお分かりになると思います(笑)
ベンチ内で、スタンドの応援団のように歌って騒ぐインドネシア代表ナショナルチーム。2009年アジアカップ時の画像から・・・






ペットボトルを太鼓の変わりにしリズムを取り、体全身で踊る選手達にレギュラーも控えもありません。



野球は堅苦しいスポーツではなく、楽しむスポーツです。
特に試合は大いに楽しんで・・・全員でフェスタ!



野球の全てにアート(芸術)性が大切なんです

勿論、試合前の(ラインナップ前)大合唱は当たり前のことです。



その国々での習慣や風習も異なりますし、野球伝道の歴史をも考慮した上で、その国独特の持ち味を100%生かすように引き出してあげることが大切だと思います。

決して、日本独特の野球が適合するなどと錯覚はしないで下さい。

クダケる時は選手達と一緒になって監督だってクダケます。とことん付き合いますよ。


その国の野球文化が、どの様にして形成されて、そのように進んで行くのかは、その国が決めることであって、外国人の我々が決定することではないのです。

外国人として、記録として残し、良いと思われる方向への手助けをするのが外国人監督なのですから・・・


 外国人監督の考えるアセアン諸国の野球向上と発展に続く)
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外国人監督・・・に適している人材

2011年11月10日 08時15分38秒 | 66番の思想
ズバリ ・・・ 
「日本の高校野球の指導者」が第1の適任者です。

その理由は・・・「選手を造れるから」
これに尽きてしまいます。
但し、「選手を造れる方」が条件になります(笑)。

日本の高校野球指導者の場合、未完成の選手を、それなりに育成・教育をしなくては常勝チームの編成は困難なものです。
また、国際大会は1発勝負の世界です。これも、高校野球試合形式と適合します。

「負けたら終り」
すなわち「短期決戦をものにする勝利の方程式に熟知している」という見解になります。

更に、教育者という立場から選手育成に眼を配れられるのも最高です。
時には「親爺」そして、「兄貴」また、「友人のような(少々語弊はありますが・・・)」 はたまた「鬼(?)」のような各面を持つことにも適しています。

その次に・・・
「プロ野球経験者」が第2の適任者です。
但し、この部分においては「言葉を持った方」に限定されるでしょう。

補足しますと、プロ野球経験者の方々は超一流な方です。
一般人じゃないんです。
プロ野球界で飯を食うこと事態、野球の全理論的な部分に関しても卓越した能力を持っているのです。

しかし、その凄さが場合によってはアダとなります。

アマチュアの選手、まして、野球後進国の選手を育成する場合、日本のプロ野球経験者の方が「まさか?こんなレベルの質問が・・・???」ということが常にあります。

通常、日本のプロ野球経験者の方が野球選手として「感覚」で分かっている部分に対しての「問い」なのです。要は、教えるレベルと教わるレベルの相異です。

このレベルの問いに対しての説明を「言葉を持って対応できるかどうか?」ということです。

その他、社会人野球の指導者の方々、大学野球の指導者の方々の中においても、素晴らしい指導者の方がいらっしゃいますが、やはり「言葉を持っている方」ということになります。



以上は、単に簡潔な部分での「見解」になりますが、やはり、その方の性格的な部分が非常に関与してきます。

何度も言うようですが「インドネシア国歌と国旗で泣けるか!」です。

日本人である部分は自分の胸の中の引き出しの中に封印し、決して「君が代で泣いてはいけない“”」のです。


 外国人監督・・・の錯覚へ続く)
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外国人監督・・・のチーム力判断に活用する自チームへの難題?

2011年11月09日 08時40分05秒 | 66番の思想
チーム編成に際して、自チームに課す課題・・・「難題」
すなわち、徹底的に!必ず!成功させる「チームのテーマ」を意味します。

{国際大会に向けて、このチームテーマの遂行状況の確立がどこまで100%に近い数字に仕上げて行けるか?」

これが、外国人監督(監督)として、自チームのチーム力判断に活用する難題になります。

特に、大会中、チーム力を上げていく上で、先の項目で述べた「アート(芸術)性」の仕上げとして、試合の中に、この「チームのテーマ」を織り込み、士気や運気を確実に掴みながら、決勝戦もしくはファイナルへとチームを導いて行きます。

対戦相手の実力が弱い時ほど、この「チームのテーマ」を「難題」とし、多く試合の中に織り込んで「引き締まったチーム力を維持」することが重要です。
わざと試合の中で「チームのテーマ」を遂行させるような状況や場面を作って遂行させます。

以上のような作業をせず、単に打撃練習のような試合や、何も考えていないような試合展開を行った場合、必ずと言って良い程、次の試合ではチーム力が発揮出来ずに、勝てる試合をみすみす落とすケースが多々見かけられるものです。

おそらく、今、この文をお読みになっている貴方は、脳裏の中にも、このような試合が思い浮かぶに違いありません。



1つの例えを挙げてみますと・・・
チーム編成における「チームのテーマ」を「1球の持ち球」としましょう。
この「1球の持ち球」の中で、バントに焦点を絞り「1発でバントを決めること」としてみます。大会までにあらゆる練習メニューを持って、この「バント」を習得させます。

そして、国際大会が開幕され・・・
第1試合の中での送りバントの場面で「1発遂行~成功」
更に、第2試合の中での送りバントの場面では「2ストライク後から1発遂行で成功」させます。

この様にチーム編成に課した「チームのテーマ」を成功させながら自チームの士気を上げ、運気を確実に掴みながら次の試合に持ち込みます。

そして、第3試合の中では「2ストライクからのスクイズ」などの難題を入れ込み遂行から成功に導き、チーム力を万全に確保しながら優勝へ邁進させるのです。

以上は単なる1つの例に過ぎませんが、実際、インドネシア代表ナショナルチームが2009年の「アジアカップ初制覇」を成し遂げた時に適応させた実例でもあります。

要は「自チームに課したチームテーマ」を確実に試合の中で成功させ、最終のアート(芸術)を完成させる」と、言うことです。

同時に「野球の試合内容」というものは、非常に「繊細さ・視点の角度」が求められます。一般的に感じられること意外での「目配りや気配り」が必要ということで、この度合いが高ければ高いほど勝利への確率が高いのです。

また、この「目配りや気配り」から多くの予測を察知出きます。不思議なケースですが実際に「相手の打者の打球がどこに飛ぶ・・・」という予測も脳裏に過ぎる場面にも遭遇します。

「チームテーマの成功が齎す士気や運気」「アート(芸術)性を描く」「繊細さ・視点の角度」
・・・・これらが「勝利の方程式」へ連動するのです。

※国際大会での試合方式は通常2通りあり、「クロッシングゲームの場合には2グループごとに分けられてグループ内でランキングを決めてから、準決勝戦、決勝戦、(3位決定戦)になる方式と、総当たり戦方式とに分かれています。試合方式は参戦国数によって決定されるのが特徴です。


 外国人監督・・・に適している人材へ続く)
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外国人監督・・・の描くアート

2011年11月07日 18時13分10秒 | 66番の思想
アート   芸術
野球は、その全てがアート(芸術)の集合体ということです。

強化練習期間における育成・教育・全体練習・・・
大会期間における、1打者に対する投球術や配球術、また打撃術
イニング毎、1試合毎、全試合・・・
そして、強化練習期間から大会終了までの全工程・・・

これらが全てアート(芸術)性を持たなくてはならないのです。

各部分毎のアート(芸術)が連結して優勝という集大成のアート(芸術)が完成する

強化練習のプログラミングなどは、大会参戦までの期間から逆算し、全体的なスケジュールの中に、各ピリオド(シーズン的)として強化練習の内容を変えて、ピリオド(シーズン的)毎の中で適合する選手育成・教育についてをチーム全体と選手個々に編成と育成のプログラミングのアート(芸術)を用いて、実務的なアート(芸術)を施こして行きます。

大会期間中については、試合毎の中でのチーム状況を把握すべくアート(芸術)のボルテージを上げて行き、また、これらを形成するのが、1打者(打席)ごとの投球術と配球術のアート(芸術)であり、打席に入る立場の打撃術アート(芸術)になります。
そして、試合の、前半、中盤、後半の中での戦略面でのアート(芸術)と連動させて行くことになります。

強化練習期間のアート(芸術)と大会期間のアート(芸術)が組み重なり1つのアート(芸術)が完成します。

そして、全ての部分に監督として描かねばならぬアート(芸術)を描くことが出来たならば、その集大成が「優勝」という栄冠です。



このアート(芸術)というものは、外国人監督だけでなく、アマチュア野球、プロ野球、全ての野球監督、そして、全ての組織、法人の指揮官に必要なことと判断します。

そして、もっと突っ込んで言えば・・・
個々の人生模様にも当てはまりますね

人生もアート(芸術)


 外国人監督のチーム力判断に活用する自チームへの難題とは?へ続く)
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外国人監督・・・の指導法

2011年11月05日 12時26分21秒 | 66番の思想
さて、外国人監督として、実際の実務である野球向上における強化練習プログラムについてはどうでしょうか?

日本やアメリカの球団組織のように各分野、各担当が確立していない野球後進国においては、外国人監督が1人何役もの分野を担当していかなくてはなりません。

つまり・・・各分野についての専門的な知識をも少なからずとも知っていなければならないということになります。



通常、外国人監督の下にはコーチ見習い、俗に言うアシスタントコーチと名の付く現地人のコーチが配置されるのですが、これらのアシスタントコーチへの指導・育成をも義務つけられており、やはり、各分野を知っていなければ話になりません。

極端に言ってしまえば「1つでも知らなければ、その場で外国人監督失格の烙印を押される」のです。
これは1つの野球組織を統括、マネージメントする上で当然のことです。
トップとなる役職の者が組織内の全分野について精通してなければ問題が生じた時や方向性を見失いそうになった場合などの「補修・修正」と「正しい決断」が出来ないですよね。

さて、貴方の組織・法人はいかがでしょうか・・・



では、実際にはどんな分野が必要になるのか?
最低でも次の分野についてのプログラミングは出来なくてはいけません。
「戦術理論」「打撃理論」「投球理論」「守備・走塁理論」「「コンディショニング理論」などをが基本となり、特にコンディショニングの中に属する「ウエイトトレーニング」「ランニング」「バイオメカニズム」「メンタルトレーニング」「ビジョントレーニング」「フードトレーニング」「人体構造論」「メンテナンス・リハビリテーション」などは重要になります。

通常、野球後進国ではコンディショニングは「ランニング関係のトレーニング」のみと解釈している場合も多いのです

{ふぅ~~}・・・一気に述べたので息切れしてました(大笑)

これらのプログラムを強化練習の中に「いかにして効率良く入れ込むことが出来るか?」が、外国人監督としての能力を問われる部分です。
そして、これらの各分野についてアシスタントコーチ達や選手達から受ける諸々の質問に対する答えを、的確に回答することが義務とされます。
同じく、全項でも述べましたが、技術修繕における矯正手段の引き出しの数も試されることを付け加えておきます。
以上は、実際の強化練習に対しての総体的なプログラミングです。

通常、国際大会用のプログラミングは100頁以上の量になります



そして、先に述べた現地人のアシスタントコーチへの指導、すなわち、未来の代表監督養成に際しての教えとしては・・・「各基本理論」「試合理論」「人間学(人間教育)」「モチベーションの与え方」
「ネガティブ言語 言葉の選び方」「指導における説明の表現を持つ」「教えるタイミング」などが挙げられます。

{またまた・・・ふぅぅぅぅ~~} 2回目の息切れです(大笑)

個々の選手に対しての個人的な指導においては、アシスタントコーチへの教えに中にも記しましたが、まず、野球の実務以外の部分である道徳的/人間教育指導が必要になってきます。人間的な教育というと大げさに聞こえますが、チームにとって必要な規律や協調性などの基本的な事柄については選手個々の性格面と照らし合わせて教えて行かなくてはなりません。インドネシアでは、往々にして野球の上手な選手は不良っぽい性格の選手が多かったり、自己主張が強すぎる選手も多く、全体的な「意識革命」と解釈してもらえばと思います。

外国人監督の仕事の中には、選手への人間的な更正をも含みます

では、選手個々への指導について大切なのは何でしょう・・・
一言で言ってしまえば、選手個々の性格を把握していなければ的確なる指導は出来ないと言うことが挙げられます。選手個々の特性を知るには、その生い立ちから現在に至るまでの家庭環境、家族構成、そして現在の生活状況などを知らなければ成り立たちません。



あらかたの背景をデータとして知ることによって、選手個々の性格や性格の形成状況が判明します。ちなみに、インドネシアでは生年月日、生まれた曜日からも、もって生まれて来たあらかたの性格と星(運勢)を知ることが出来ます(驚)
また、選手個々の何気ない会話の中にちょっとした言い回しや、どのような言葉を使用するかからも性格を判断する貴重な材料です。

練習終了後の何気ない時間こそ選手とのコミュニケーションの場になる

選手個々の動作様式においても選手個々の人体構造を見ることが出来ます。
これは身体のバランスを見極めるにも最も大切な部分です。
追記として宗教的な部分が導く野球動作においての身体の弱点も見逃してはいけません。これら全てが実際の指導の中で確実に生きたデータとなるのです。

移動は選手達と一緒に・・・選手達が歩くのなら監督も歩いて身体の癖を見抜く

只、残念な事に現地社会においては、未だこのような総合的な考えを持てる指導者候補は存在していません。あたかも危険氾濫分子のごとく素行の悪い選手を抹消したがるのが実情です。



そして、最も重要なのが選手達に与える「監督として、どのように選手を導くのか?」
「理論や練習方法はどうなのか?」「どこまでインドネシアの特性と調和ができるのか?」などの、選手側から見た不安材料を一掃し、選手達への意識的な革命を与えることです。監督としての構想、思想、ポリシーや人間性と、チーム編成における練習、選手起用にいたるまでの監督論を通達することが大切です。

「これをすれば上手くなる」「これをすれば勝てる」だから「この練習が必要となる」
と言う、順序立てによって説明をし、事実関係を持ってして証明することにより選手達から「絶大なる信頼」を得、この後に、本格的な練習に繋げて行くのです。

信用してもらえればキツイ練習にもクレームは出ない

また、選手達から、投げかけられた相談ごとや、願いごとに対しては「出来る」「出来ない」は2の次として、いったん自分の中に取り込むという、人間としての大きな器も必要になります。決してはなからNGを出さないと言うことが大切です。

監督は親爺的な存在・・・一度、全てを受け止める


 外国人監督の描くアートに続く)
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外国人監督・・・の戦う相手

2011年11月02日 08時14分38秒 | 66番の思想


外国人監督として国際試合で戦う相手国の代表チーム以前に、下記に示すような”相手”と戦わなくてはなりません。

戦いという表現は少々大げさですが・・・結構~~この部分が大変なんです(笑)

{異国でのチーム統括はこん感じなんだぁ~}くらいのノリでご参考にして下さい。

その相手とは・・・
その国の野球連盟組織」「選手」「選手の父母や関係者」「各メディア」「国の文化や風習」「言語力」そして「自分」を含めた「7つ」の相手との戦いです。
そして、その後に初めて「8つめ」として「対戦相手国の代表チーム」が出現してきます。

・・・質は別として、尊敬する「野村監督」の言われる「項目」より多いんです。

でわ、簡単に説明してみますね。

野球連盟組織」については資金面や成績面などになりますが、大会に参戦する前の強化練習の段階で、どうしても資金面の問題が振りかぶってくるため、この時点で、もはや監督という役職を超えてしまい、どちらかと言うと「ゼネラルマネージャー」や「チームマネージャー」的な動きが多く含んできてしまいます。

そうなんです・・・
外国人監督の任務の範疇は選手の育成やチームの成績だけが全てでは無いんです。
オール イン クルーディングなんです(大笑)

スポンサーの獲得に際しても、控え目に動けば資金面などについては期待が出来ず、おのずと大会での成績にも連動してしまう恐れも出てきます。
かと、言って、前面に出て動けば、資金面の調達も期待が持て、その結果としてチームも良い成績を得ることができる可能性が高くなりますが・・・
往々にして、現地から嫉妬をかう運命が待っています。
実に、このバランスを計るのが難しく、神経をバリバリ使うのです。

また、野球物資などについても各スポーツメーカーや知人、団体へのパイプ役として、価格の交渉から物資協賛の獲得の交渉を遂行しなければなりません。


ー2008年は計8回、スポンサー獲得のために日本へ帰国ー


ースポンサー会談/写真右より野中総監督、山崎拓元副首相、江本(エモやん)先輩、金子元国土交通省副大臣ー

正直、協賛金等の獲得については、外国の野球団体、外国の代表チームであるため、日本側から見た場合に、「日本の持ち物・日本の団体」では無いという部分から「協賛の名目上」難しい現実に直面します・・・
支援援助活動は簡単ではなく極めて困難なことです。

外国人監督とはスポンサー獲得と資金・物資調達の意味をも含む

選手達」に対しては繊細な気配りが重要です。
今まで育ってきた環境の破壊、すなわち、生まれてから今日まで習得してきた野球を矯正しなくてはならないのが本音なのですが、その部分において選手達の今までの経緯を100%破壊してしまってはいけないのです。その選手自体の存在価値をも壊すことに繋がります。そのための細心の注意と言い回しが必要になってきます。
その上に立って、正しい野球の動作や理論、戦術を教えていかなくてはなりません。

正直、選手達に染み付いた長年の癖を直すことは非常に難しいです・・・
{既に固まっている}という表現が適しています””

また選手自身の側からしても今まで培って来た物をゼロに崩すことは非常に怖いことです。もし、矯正に従って、成果が出なくなり、代表チームの選手選考から外された場合には、毎月の給与も消えてしまう。すなわち、選手にとっては死活問題なのです。
従って現状の癖を生かしながら、どこで接点が折り合うか?そして、そこから、いかにして、その選手に適応した正常形に持って行くか?ということが必須になります。

要は、日本の選手と育ってきた環境や指導されてきたことが異なるため、日本の野球選手と同じ解釈をして対応をしてはいけないのです。発育の状況によって使用してきた筋肉なども当然異なる訳で、日本の選手と同じ動作を求めて矯正を強制した場合、未使用筋肉を酷使してしまう可能性も強く「もって1ヶ月・・・それ以降はオーバーヒート」
・・・ってな、ことになってしまう可能性を秘めています。

矯正するにしても、事前の段階での身体・筋肉の測定などをおこない、矯正に伴う未使用筋肉のトレーニングを積んでからでないと危険だと言うことです。
しかし、このような内情を知らないで、即!「日本の選手と同じ動作を矯正したがる外国人指導者」が存在しているのも事実で、いきなりインドネシアやアセアン諸国の野球を見た外国人指導者に有りがちな傾向だと言えます。

{動作が間違っている}
パッと、アセアン諸国の野球選手を見た時に、よく耳にする言葉です。

では、そう言う発言をされる外国人指導者の方々にお聞きしますが・・・
{何が?どこが?間違っているのでしょうか?}

また・・・
{日本の選手を基準にしてしまったから動作が間違っているという結論に至っているのではないでしょうか?アセアン諸国の中でもアジア系に近い身体構造を持った選手も居れば、アメリカや欧米系に近い身体構造の選手もいます。オランダや欧米国、西アジア諸国などとの混血の選手も多です。日本と同じアジア圏というだけで日本人の身体構造と同じと捉えてるのでは・・・?}

このような指導者の方々は「感受性の弱さ」と「固定観念が凝縮」してしまった指導者と言えます。

郷に入ったら郷にしたがう、根底から日本とは異なります
自分の主観は後にして先に泥水を飲む。そこから矯正への道へ

選手の父母や関係者」も終日グランドに居るため、選手同様に接して行かなくてはなりません。また、選手達への洗脳的な比重はもの凄く大きいため、言動や行動において細心の注意を持って接して行くことが大切です。

「監督としての資質を持っているか?」の査定が的確かつ素早いのです。
そう言った意味からしても選手の父母や関係者から、真の監督として認知される事が大切になってきます。

選手の父母や関係者は監督の資質査定の調査団

メディア」に対しては過大報道や、自チームの評価、選手達の評価などについての誤報などで、これらによって齎される勘違い報道です。また、言いにくい部分を繕う様なコメントを述べたことで発生する勘違いなどは往々にして多く、時として意思とは逆の報道にも発展してしまいます。記者達に対しても素っ気無い対応をとることはニュアンス的に決して良いとは受け止められず、無視をして過ごせないものです。

無視することは出来ますが・・・あまり得策ではないです。
「インドネシア語がしゃべれないの?」「英語も駄目?」
「言語が出来なくて指導できるのか?」
更には「生意気な野郎だ」などとの報道にもなりかねません。

そして、何よりも言葉にも気をつけなければならないのは、単語の使用方法や、単語の含みによって意味が異なるインドネシア語の難しさです。
何しろ、相手は、こちらが外国人と言う意識は持ってなく100%インドネシア語が完璧と思って接してきますから・・・(大笑)

メディアには慎重な言語の選択と使い方

そう言う意味からして「言語力」が試されます。
現地の各メディアにおいて日本語でのインタビューなどありません。
万が一、通訳を介したところで、本来の意味が的確に伝道するのは難しく、こと、通訳に入る人間が野球を専門とした知識が無い場合には、余計に厄介な方向性を招く恐れも無きにしも非ず・・・です。

また、インドネシアアマチュア連盟やスポーツ省などへ提示する練習プログラムや選手評価表、また各会議や提出レポートなど全てがインドネシア語になり、英語だけでは通用しなせん。選手達へのミーティング、指導する時の会話や表現方法もインドネシア語であり、勿論、選手達の父母や関係者への対応にしても同じことが言えます。
外国人監督にとっては非常に頭が痛く、厄介な部分なのですが・・・
1番重要な部分なのです。

その国の言語はマスターしましょう

文化や風習」については、宗教的な部分もさることながら、その国の生い立ちから成り立っている物事への考え方、物事の言い方、言い含み方などで、これは極めて奥が深いです。また、インドネシア国内の地域ごとの特性についても、インドネシア全土がそれぞれに異なる風習や文化によって形成されているため、全てが一辺倒ではないということも、しっかりと把握しなければいけません。

要は、Aという選手の出身地は○○○なので、この言い方は通用するが、Bという選手は△△△出身なので、同じ言い回しは出来ない・・・と、言う感じになります。

その国の歴史を知ることが指導を成功させる

そして「自分との戦い」とは、第一に野球理論を的確に教授出来るかに尽きます。選手達の抱く{この監督はどんな考えを持っているのだろう?}に対して、しっかりとした「野球のポリシー」と「方向性」「結果を出す練習方法」を最初の段階で伝えることになります。
当然のこととして、選手達や関係者からの問いに対しては「即答」を試されます。
{ちょっと、調べて、明日答える・・・}
なんて、通用しません(大笑)即刻、信用度は「0(ゼロ)」になっちゃいます””
そして、指導法の引き出しの多さと、見本の提示が要求されます。

加えて、自己と選手達を含む周囲関係者との間には、完璧に一線を引き、絶えず緊張を持続しなければなりません。一線を引かなければ遠慮が生まれ、決断や判断が鈍ることになります。そうならないためにも、自分の言動や行動にも気を配った姿勢も大切になるということです。

また、外国人監督であるために、文化的思考の相違から発生する板挟みの様な状況に巻き込まれる場合も多く、自己の信用度にも関係してくるような危険性にも注意をしなければならないでしょう。本来の趣旨が本末転倒になる傾向も、この度合いの中で見極めなければならず最大の注意が必要になってきます。

自己の管理と立ち回り、周囲と完璧に一線を引くこと

これら全てを踏まえ、実行して初めて「外国人監督」という職務に合格点がつけられ、必然と周囲からも「監督」として認められるのです。



最後に「国際試合での成果」です。
既に、前の項でも述べた様に「結果が全て」=「金メダル奪取」になります。

この結果を出すための過去の国際大会でのデータなども、スコアラーや記録担当といったセクションを持っていなかった要因からデータ類は一切無いのが通常で、連盟や関係者への依頼は出来ません(泣)

でわ・・・
どうすれば良いのか??
自分で収集するしか方法はありません(大笑)

自分も駆け回りました
2007年のアジア選手権大会兼北京オリンピックアジア最終予選大会
もの凄~~く寒い台中を駆け回ってデータを収集してました{懐かしい~}
タイ代表の日本遠征も・・・京丹後市でキャンプを張っていたタイ代表のデータ収集に
必死になって日本へ飛んだものです{またまた懐かしい~}

国際大会参戦にあたり対戦国の代表チームのデータは自分で収集
そして、自分の眼て確認


( 外国人監督の指導方法/強化練習プログラミングに続く)
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外国人監督・・・の宿命 

2011年11月01日 12時20分46秒 | 66番の思想
コンビニの期間限定商品
これは、外国人監督を象徴した言葉です。
結構、このような感じに扱われるケースが多いのが実情です。

インドネシアや他の国もそうですが当然のことながら我々外国人の国ではありません。
言うまでもなくインドネシア人やその国の国民の国です。我々外国人がいくらインドネシアやその国の国旗を身に纏っても・・・真のインドネシア人にはなれないのです。

試合には勝って当たり前で、試合に負ければ避難や罵声を浴びてゴミ箱行きの運命にあります。この部分については非常にシビアです。

外国人監督を使う側に立ってみて見れば、外国人だから国際大会で良い結果を出すことが出来て当然のことと判断して決め付けます。

先に述べたように、プロセスやその成果などは評価の土俵にさえ上がらないのです。



肝心な部分である強化練習の期間についても、予算の関係上、完全にこちら側からの要求は無視されます。また、当然ながら、代表チームに入る選手の人材も100%の要求が通らない場合も多々あります。チームを編成する立場からすれば、最も重要なことなのですが、編成については最初から青写真が出来上がっている場合もあり、このような状況下でも結果を出せると決め付けられているのが「外国人監督の宿命」です。

その事を裏付けるかのように誰と話しをしても決まって次のような質問を受けます。
{監督、ターゲットは何位を狙っていますか?}

野球と言うスポーツは、一夜漬けで結果が出るような単純なスポーツではありません。

しかし・・・
{う~~ん??}
なんて、間違ってもモゴれませんよねぇ。

モゴっちゃった時点で{この監督?大丈夫なんだろうか・・・?}ってなる訳です。

どんな状況であれ、{ターゲットは金メダル奪取ですよ}
・・・としか言えないんです。
全て、最初から分かっている訳だから(大笑)

また、例え結果を出したとしても真に評価されるとは限らないのです。
何故なら、自国であるが為に、良いとこ取りをする現地の者も存在してくるんです。
これらも、当然のこととしてのお決まりの事項っていうことですね。



外国人の立場からしても長期的な政権などもなはから期待はしていません。
外国人監督の任務として選手や現地の指導者が、野球という競技をそれなりに出来るように導いた後は任務は終了するのです。
その後は、現地の人材が統括をして行かなくていけません。
自分の国なのだから、それが正常な姿なのです。

しかし、ここでも問題が出てくる場合があります。
出来ないのであれば、出来るようになるまでの期間についてはある程度、外国人に全権を委ねるような姿勢でなければ、基本的な部分をも固められず、本当の向上や発展は無理が多くなるだけなのですが、これを嫌う場合が多いんですよねぇぇぇ
野球をしったかぶりした現地の方にその傾向が強いですね(笑)
その結果、選手達が犠牲になるんです。

外国人監督というのは、「その国」「その組織」においての永久的な権利は無く、まさしく「期間限定のコンビニ商品」。従って、外国人を前面に押し出して、上手く泳がせながら使えば良いのですが、そこに、現地の方々の中で、エゴやミエが先に立ち、それがままならない状況が多いのです。

「期間限定商品」は大きな「価値のある商品」なのである


外国人監督の戦う相手に続く)

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