（番外編）普段の生活に戻って

旅行中は、新聞もテレビもほとんど見ない生活だった。

旅行から帰ってくるときには、次の日、仕事にいくのが
憂鬱だったのだが、職場に戻れば、それはそれで良いので
あった。人ががさがさ働いている中で、またのんびりと
どこかに行こうと思う。

一緒に旅行した叔母からは「ずっと働く生活の方が○○ちゃんに
合ってるよ」と言われ、確かにそうかもと考える。

佐渡から帰ってきて、自分が何パターンもの人生を歩んでいる
夢を見た。明日は何が起こるかわからないというメッセージと
受け止める。

美味しいものを食べながら、きれいな景色を見ながら、
私は「生老病死」の四苦について考えることがあった。

父の友人から両親の馴れ初めを聞き、叔母からは母の小さい頃の
話を聞いた。目の前にいる両親は老い、病を得た体で日々を
生きる。

自分は？ということを考えずにはいられないのであった。
それは、郷愁に満ちた佐渡の風景のなせる業かとも思う。