『CG WORLD』誌… 7月29日(水)発売の2009年9月号(vol.133)は
後に「あれがターニングポイントだった」と呼ばれる雑誌になるかも知れない。
わからないけど、そうだったらいいなと思う。
もちろんこの「潮流」は、特定のメディアが先導したものではない。全く違う。
むしろ逆に、完全に草の根的な始まり方をした潮流だ。
この潮流は、かれこれ4年近く前、ワタシが前職のリアルファクトリー代表にあった時
恵比寿を訪ねてくれた3D CGクリエイターさんたちから始まって、
イマ・ココ秋葉原でさらに加速度を付けながら拡大し続けているものだと、言い切っていい。
今、秋葉原UDXに盛んに来てくれている皆さん…3D CGモデラーさんたちが
その発信源であり、世界の中心だ。
やみくもに「こういうのはアメリカが進んでいる、外国は進んでいる」と思い込んでいる人たちには
冷静な分析は難しいと思うけれど、この潮流は日本が最も明確に自覚していて
しかも、進んでいます。
ワタシはAutodeskで働いていたこともあるから、自信を持って言える。
むしろ特定企業の商売が先導しているわけではないのが、この潮流の強靭なところだ。
つまりこれは、「文化」になり得る。
アタマで分かっていることと、身体が動くことではレベルが違う。
もう身体が動き出しているという点で、世界で最も私たちが進んでいるのは間違いない。
その潮流とは、何なのか?
うん、すごくシンプル。でもコペルニクス的転回なのは間違いない。
2009年9月号(vol.133)『CG WORLD』誌の特集は、「CGと立体造形」なのだから。
考えてもみてほしい…
CG(コンピュータ画像・映像)専門誌の特集が「製造」なんですよ。
立体造形とは、イコールそのまま「製造」のことだ。
画像・映像(コンテンツ系)の人たちと、製造の人たちが3D形状データの存在によって
その能力を容易に交流させ、一緒に働くことになると面白い…魅力的な成果を出せるはずだ。
そして、私たちの国が世界で最もそれに相応しいポテンシャルを持っているし、
技術的にも困難ではなく、十分に可能なはずだ。
これによって、「コンテンツ」と「モノづくり」双方が感じているある種の閉塞感を
打ち破って行くことができるだろう…(それは、新たな市場にもなり得るだろう)
これが、ワタシが立てた仮説。
ここ数年のワタシの仕事は、この仮説を証明するためのものでもあった。
もし、この記事で多くの3D CGモデラーたちが自分持つ「製造するポテンシャル」に気付き
その行動に何らかの変化が生じるとしたら…
ワタシの立てた仮説と、数年越しで世間に発し続けたメッセージは… 正解だ。
そうなったらひっそりと、でも胸を張って、すっごく個人的な快感に震えながら(笑)
言おう。
Q.E.D. 「これをもって証明された」
でもまだ満足しない。ワタシの仮説にはずっと続きがあるから。
つまり…
土壌を変え続けて来たのは、その土壌を必要とする、ある作物を植えて育てるためだからね。
そう、お楽しみはこれからだ。この先5年で起きる変化が、本当のお楽しみ。
このお楽しみに触れたい人たちは、ぜひ秋葉原に来てほしい。
世界とは、個人の世界の見方のことだ。
だから、多くの人たちが見方を変えれば
それで本当に世界は変わる。
もし貴方が、何か今までとは違う、好ましい、少しワクワクする、そんな気持ちを
この潮流から感じるのであれば
きっとそれは、本物だと思う。
そのキモチ、信じていいですよ。