振り出しに戻る「落陽日記」

旅や日々の生活の一コマ。60代半ば、落陽期を迎えながら気持ちは再び振り出しに戻りたいと焦る日々です。

野面積みの石垣の表情が楽しめる浜松城跡

2019-06-03 10:29:03 | 旅行
山中湖や忍野八海を訪れた翌日、浜松に向かった。目的はハッキリしていなかったが、スズキやホンダ、ヤマハの企業博物館みたいな場所に行きたかった。

ところが生憎の月曜日で、そのような場所は休館日になることを忘れていた。日曜祝日の振替で月曜日の休日が増えた昨今、火曜日定休に変更が必要じゃないだろうか。


そこで仕方なくでもないが、浜松城跡に行ってみた。戦国時代の徳川家康の居城で、武田信玄と三方ヶ原で戦って敗れた際に逃げ込んだ城ということぐらいしか予備知識はない。意外に浜松市の中心部に近かった。

家康の銅像が迎えに出てくれた。



現在の城は昭和33年に建築された鉄筋コンクリート製で入場料を払ってまで入って見る気にはならなかったが、野面積みの石垣は見ていても飽きなかった。



ここの石垣は自然の石を加工せずにそのまま使った野面積みでも、積み方は布積みと呼ばれて石と石の接触面が横方向になるように積まれている。石は浜名湖の北で採取されて舟で運ばれたようだが、大きさもかなり不揃いで武骨な表情をしている。



これでは攻城軍もたやすく登れてしまいそうで、大丈夫かいなと言う感じだ。

大坂城などのように最初から石垣用に四角に切り出した石材を使えば見た目もキレイで防御力も高いと思われるが、その費用や時間は膨大になる。



ここまで素朴な野面積みの石垣を見たのは初めてで、色や形が不揃いな中に表情の豊かさがあるように感じた。再建された天守閣があまりに個性のないのが少し残念だ。