イエイツ指揮国立ロイヤルスコティッシュ管弦楽団(dutton)CD
ヴォーン・ウィリアムズ曲集に入っているのは編曲等でかかわっているからだろうが、半世紀以上遡ったような穏健な作風ではあるが、ヴォーン・ウィリアムズに作風が近いから、とは言えない。極めて美麗でダイナミックな描写風音楽である点は近いが、ヴォーン・ウィリアムズほどの癖はなく弦楽合奏の扱いのみ共通点として感じさせ、楽器の用法はモダンだし、洒落た和声は特に序奏部などオネゲルを彷彿とさせるし、本編は派手な行進曲だがヴォーン・ウィリアムズよりも押しが強く、それが末尾では退嬰的になって具象的なものを伴わない描写音楽となり、ウォルトン風の空疎な音世界からソロヴァイオリンの気狂い風の走句で終わる。ディーリアスを思わせるところも無くはないが、多分2世代くらい後の表現だ。ヴォーン・ウィリアムズの音詩好きなら楽しく聴けるだろう。ヴォーン・ウィリアムズ狂いの人は聴けないだろう。演奏はこの上を求められないレベル。素晴らしい。
ヴォーン・ウィリアムズ曲集に入っているのは編曲等でかかわっているからだろうが、半世紀以上遡ったような穏健な作風ではあるが、ヴォーン・ウィリアムズに作風が近いから、とは言えない。極めて美麗でダイナミックな描写風音楽である点は近いが、ヴォーン・ウィリアムズほどの癖はなく弦楽合奏の扱いのみ共通点として感じさせ、楽器の用法はモダンだし、洒落た和声は特に序奏部などオネゲルを彷彿とさせるし、本編は派手な行進曲だがヴォーン・ウィリアムズよりも押しが強く、それが末尾では退嬰的になって具象的なものを伴わない描写音楽となり、ウォルトン風の空疎な音世界からソロヴァイオリンの気狂い風の走句で終わる。ディーリアスを思わせるところも無くはないが、多分2世代くらい後の表現だ。ヴォーン・ウィリアムズの音詩好きなら楽しく聴けるだろう。ヴォーン・ウィリアムズ狂いの人は聴けないだろう。演奏はこの上を求められないレベル。素晴らしい。