湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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☆ショスタコーヴィチ:交響曲第1番(欠落あり)

2018年12月08日 | ショスタコーヴィチ
ロジンスキ指揮NYP(SLS)1941/12/7カーネギーホール(アフタヌーンコンサート)live 放送

ロジンスキのロシア物への適性は半端ない。私の耳にはまるで数珠繋ぎで細くて散漫だったり空疎だったり好みでなかった同曲を、しょっぱなから目の詰まった響きで異常な迫力のまま、分厚く緊密なアンサンブルを繰り出し圧倒してくるのにはもう、これはチャイコ2番などで聴かれる「素晴らしいほうのロジンスキ」だと言う感想しか出てこない。楽章の構成的にダレる部分も無いわけではないが、基本的にオケの充実度にはピアノ等ソロ楽器込みで文句のつけようがなく、この頃のロジンスキの覇気たるやカーネギーホールの聴衆が現代曲に慣れていなかったとしても、もっと湧いてもいいくらいである。惜しむらくは欠落で、これはラジオ中継放送なのだが、4楽章の途中にニュース速報が短く入り、曲終わりもブツ切れで余韻なく、一旦拍手は短く入るものの、そのあと休憩時間しょっぱなから真珠湾攻撃のニュースが正式に入り、耳を覆いたくなる内容に移行する。これは15分弱も続き、一旦次のブラームスのピーコン2番(ルービンシュタイン)の中継に戻るものの、また速報が入って、二楽章で打ち切りとなり終わる(このあと星条旗よ永遠なれが放送されたそうである(未収録))。3時開始のコンサートということで30分前に攻撃は始まっており伝達遅れのためむしろこの演奏が放送できたことを思うと、仕方ないのだが。COLUMBIAとVICTORがかかわっており正規録音があるんじゃないかとも思う。40年代録音にしてはノイズレスで音が良すぎる。これほどのドキュメントでありひょっとするとリマスター済みの既出音源かもしれない。

※2016/12/14の記事です
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