○アンセルメ指揮アメリカ交響楽団(DA:CD-R)1968/1/8live
アンセルメのアメリカ公演旅行の記録はかなり遺されているようだ。アンセルメ自身がピアノ連弾曲集(元は劇音楽「ビリティスの歌」)より編じた同曲はまだドビュッシーが若い頃の鮮烈で素直な、小組曲のようなわかりやすさと明るさをもっており、アルカイックな内容をその「白さ」によってよく表現している。編曲も無難といえば無難でこれも小組曲の場合に似た手慣れたものだがドビュッシーはそのじつ他人に大規模編曲を任せることも生前からままあった人で、こういった編曲作品はけしてありえない改竄行為とも言えまい。「フルートとハープの入ったドビュッシー」が好きな向きは親しみやすく楽しめるだろう。この演奏は楽団の繊細な部分まで曖昧にしない力量の高さが発揮されている。○。
アンセルメのアメリカ公演旅行の記録はかなり遺されているようだ。アンセルメ自身がピアノ連弾曲集(元は劇音楽「ビリティスの歌」)より編じた同曲はまだドビュッシーが若い頃の鮮烈で素直な、小組曲のようなわかりやすさと明るさをもっており、アルカイックな内容をその「白さ」によってよく表現している。編曲も無難といえば無難でこれも小組曲の場合に似た手慣れたものだがドビュッシーはそのじつ他人に大規模編曲を任せることも生前からままあった人で、こういった編曲作品はけしてありえない改竄行為とも言えまい。「フルートとハープの入ったドビュッシー」が好きな向きは親しみやすく楽しめるだろう。この演奏は楽団の繊細な部分まで曖昧にしない力量の高さが発揮されている。○。