○テンシュテット指揮ハンブルグ北ドイツ放送交響楽団(En Larmes:CD-R)1980/3/3
ライヴらしいが拍手は消されている。やや荒い。勿論とても私など弾きたいとは思わない複雑民族怪奇な無茶を要求する曲なだけによほど機能的なオケでないと完璧に吹きこなすことは無理だと思うのだが、特にこの演奏ではがっしりしたフォルムを造ろうとしてはいるものの、トリッキーで奇矯な動きを振りまく旋律線の底をしっかり支えるべきリズムセクションがもともと弱く書かれているために、根本的にまとまりづらいからどうやっても軋みが避けられない。可塑性に富む不規則なリズムの多用、またそのリズムを担う楽器が低音とは限らないため何か間が抜けたような感じに聞こえがち。グダグダになりやすく、聞いていて辛くなる演奏も多い中、まだこの演奏は聞かせるだけの芯の強さを持ち合わせており、弛緩を辛うじて避けヤナーチェクの先鋭裏腹弱みを何とかカバーしているのは評価できると思う。既に紹介した演奏とおそらく違うもので、こちらのほうがミスや不整合が目立つように感じるが、いちおう○をつけておく。ギリギリで。
ライヴらしいが拍手は消されている。やや荒い。勿論とても私など弾きたいとは思わない複雑民族怪奇な無茶を要求する曲なだけによほど機能的なオケでないと完璧に吹きこなすことは無理だと思うのだが、特にこの演奏ではがっしりしたフォルムを造ろうとしてはいるものの、トリッキーで奇矯な動きを振りまく旋律線の底をしっかり支えるべきリズムセクションがもともと弱く書かれているために、根本的にまとまりづらいからどうやっても軋みが避けられない。可塑性に富む不規則なリズムの多用、またそのリズムを担う楽器が低音とは限らないため何か間が抜けたような感じに聞こえがち。グダグダになりやすく、聞いていて辛くなる演奏も多い中、まだこの演奏は聞かせるだけの芯の強さを持ち合わせており、弛緩を辛うじて避けヤナーチェクの先鋭裏腹弱みを何とかカバーしているのは評価できると思う。既に紹介した演奏とおそらく違うもので、こちらのほうがミスや不整合が目立つように感じるが、いちおう○をつけておく。ギリギリで。